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敬語とかタメ口とか。

「敬語やめてください。大村さん俺の高校の先輩ですよ?」

とある職員から言われた言葉である。2つ下の彼とは、高校時代に直接会うことはなかったものの、今は町の役場という同じ職場にいる。ただ、自分の地域おこし協力隊という身分が難しいのか、そうは言われても気持ちよく“先輩ヅラ”できないのが本音である。

なんというか、彼は紛れもない職員であり行政でのキャリアを重ねており、民間企業で言えば正社員。一方の僕は、今年度から期間的に委嘱された、民間で言えば契約社員のようなものである。そこまで気にしているのは自分だけだと思うが、そんな微妙な身分の違いも、僕に敬語を使わせる。

そして何より、何も年齢だけで態度を決めていいのか、という疑問も個人的にはある。相手が歳上なら敬語を、歳下ならタメ口を使うべきなのだろうか。いったいそんなにシンプルなもの、なのだろうか。

言語はコミュニケーションのひとつの要素であり、すなわち心を示すものでもあるだろう。その表現として敬語なのか、タメ口なのか。それは互いの年齢ではなく、心の距離が決めることではないだろうか。いや、べつに冒頭の彼と距離を置きたいということではなく、先輩だから後輩だからと、そんなにシンプルなものではないと思う。むしろ僕は、彼のキャリアや人間性に敬意を払って、割と自然に敬語を選んでいるのだ。これから仲を深めてタメ口になっていく可能性もあるのかもしれないが、今は敬語で話していたい。そんな距離感が心地よく感じられているのである。

いつもいつもありがとうございます〜。