水彩で綴る 「横須賀の海」
「横須賀の海」
子どもの頃から親しんだ横須賀の海。
水平線の向こうには大抵ぼんやりと景色が見えて、
湾であることを知らせているけれど、
灯台へ続く道を上っていくと
急に濃い青の海原が広がって、
太平洋だと主張する。
ずっと遠くの国までこのまま青い海が続くような、
ちょっと胸が苦しくなるみたいな
哀しいような満たされたような気持ちになる。
曇りの日、薄いグレーと群青色が混じって、
ただ砕けた波の白い帯がうねっている。
そんなときは雲が形を変えて、
透き間から細い光で海面を鱗のよ