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自己紹介(アルバイト編・後編)

自己紹介のつづき

単発アルバイトで散々ひどい目に遭った私
そんな私に、面接を受けた物流倉庫から、採用の連絡が来ました
喜んだのも束の間、また地獄が待っていました

大手コンビニの下請け
店舗ごとにおにぎりやお弁当を決まった数、仕分けして
ばんじゅう(プラスチック製の薄型のコンテナ)にキレイに並べていきます
ラインが10列ほど並んでいます
大きな倉庫です
一列に二人でペアを組んで、左右のラインを手分けして作業していきます
ラインごとに一ヶ所、バーコードスキャナーとパネルがあり、商品のバーコードをスキャンすると、各店舗ごとの個数が上部の電光掲示板に表示されるシステムです
仕分けする商品は山のようにあり、ばんじゅうをドンドン積み重ねていきます
(説明めんどくさ…)

入社初日、作業所の二階の事務所で
管理職の男性や事務の人からいろいろと話をされました
作業時間がとっくに始まっていました
話が終わりません
階下の作業所で、初日だから私に仕事を教えようとしていたおばさん達が「まだ来ないの?!」と怒りだしている、と事務の人が伝えに来ました
私は慌てて作業所へ向かいました

「事務所で話が終わらなくて…」という言い訳もさせてもらえず、
私が単に遅刻したと思って怒ってる(第一印象最悪です)ベテランのおばさんが、私に仕事を教え始めました
すぐ飲み込んだ私

やはりここでも、中途採用の会社で「迅速・丁寧に」「効率良く」が染み付いていた私は、
素早く作業を進めます
二階から降りてきた所長が、私の仕事ぶりに感心しています

自分の作業が終わった私は、
初日ながら、まだ終わってないラインの手伝いを素早く行いました
手持ち無沙汰になった他の作業員が、皆集まって眺めてます
これがまずかった…

この物流倉庫には、近くの高校の女子高生が集団でアルバイトしていました
悪目立ちしてしまった私は、ボス的な女子高生に目をつけられてしまったのです
彼女をK、Kの金魚のフンをAとします

翌日私が黙々と作業していると、
KとAがクスクス、こそこそと話ながら近づいて来ました
Kがいきなり、私の作業を手伝いだします
「あ、ありがとうございます…」
A「Kちゃん、えらーい」
K「だってこいつ、手伝わないと殺しに来そうなんだもん!!」
目の前で悪口を言われました
Kはめちゃくちゃ性格が悪かったのです

え…?こいつって私のこと?
殺す??
ていうか、あなたたちどなた?
私がKとAを初めて認識した瞬間でした
彼女たちは私をよく知りもしないで、勝手に敵視していました

でも屈しなかった私
満面の笑みで「手伝ってくださって、ありがとうございました」とお礼を言いました
ちょっとビックリした表情をしたあと、KとAは黙って去っていきました

トラックで運ばれてくる商品が、滞って
作業の合間に小休憩がたまにあります
私が水を飲もうとして、倉庫内を移動しました
Kを取り囲んで、女子高生集団が集まっていた所を通りすぎようとしたとき、
「あいつマジムカつく」
とKが言いました
KとA以外の女子高生集団も、私を敵視するようになりました

女子高生の一人に、わからないこと(チェックシートがあり、二列に並んでいるのでどっちにチェックしていいかわからなかった)を質問していた時です
他の女子高生が割って入ってきて、
「てゆーか、どっちも一緒じゃん!!」と叫びました
私は「うわ、こわっ」と言ってしまいました
それに傷付いたらしき女子高生が、
私に優しく接してきました
「ありがとうございます😊」とわざとらしい笑顔を浮かべ、言ってやりました

作業服に着替える更衣室があります
私は作業後すぐタバコが吸いたいので、作業終了後、走って更衣室まで行きます
その姿を何度も見ていたKとAが、私の走ってる姿を真似して爆笑しています

私服に着替えて、鞄を置いたまま喫煙所に行って一服したあと、
更衣室に戻ったら女子高生が陣取ってます
私の鞄の上に、Aの服が置かれています
「すみませーん、ちょっと鞄取らせてください」と言って、割り込んで鞄を取りました
Aが私に謝るでもなく、Kに「やばっ」と顔を見合わせています

なんかやりにくいな…

所長に事の顛末を話し、ベテランのおばさんたちと一緒にペアを組んで、女子高生たちとはなるべく関わらないように配慮がなされました

それでも私のことが大嫌いなKとA
関わってきます

私がベテランのおばさんとペアを組み、作業していたところに、Kがやってきて私の作業ぶりを監視しだしました
背が低い私は、高く積み上がったばんじゅうに手が届かず、後回しにしました
Kが作業が終わったものと判断し、電光掲示板の表示を消しました
後回しにして残してあった店舗がまだです
それに怒ったKが
「なんでやってないの!!」と野次を飛ばしてきます
私は飛ばした店舗の箇所を覚えてたので、無視して作業を継続しました
Kは不満そうでした

私が一人で作業していると、Kと仲が良かった男子大学生が、近くで話しています
男子大学生「なんであの人のことそんなに嫌いなの?ただ一生懸命なだけじゃん」
K「だって…なんかムカつくんだもん」
聞こえてるんですけど~!
私の噂するなら、もっと遠くでやりなさいよ
好きなだけ悪口言ってていいから

Aも私が大嫌いです
私が手が空いて、他のラインを手伝おうとしたら、余計なことをしてしまいました
男子大学生が「余計仕事増やされちゃったな」と言いました
近くにいたAがクスクス笑って私を見ます
Aを思いっきり怖い顔で睨み付けてやりました
Aの笑みが消えました

またある時、Aが私の隣のラインで作業をしていました
私はベテランのおばさんとペアを組んでいました
Aがベテランのおばさんに「集中!」とことあるごとに言ってきます
その声で集中が途切れます
イライラします
ベテランのおばさんが「集中してますよね~ね、wさん(私)」と私に話を振ってきました
「そうですね~◯◯さんは集中してますね~私は集中していませんけど」と作業を続けながら、答えました
それにAがムッとして、その後「集中!」は言ってこなくなりました

どんなに嫌がらせをしても、動じない私に痺れを切らしたのか
作業後、KとAが私のすぐ後ろで、私の悪口を始めました
K「こいつマジムカつく!!死ね!!」
A「あははは!!」
K「◯◯ちゃん(私と同年代の女性)は可愛い~
でもこいつはブス!!」
A「ブース!!あははは!!」

もう限界でした
所長と管理職の男性に相談しました
次の日、二人から会議室に呼ばれました
「Kさんたちを呼び出して、そういうことをしたのか聞いても、ポカンとした表情で、やってないと言っている、あの子達が嘘をついてるとは思えない、wさんの気のせいじゃないのか」と言われました
そして「あの子達はおそらく、一人一人は良い子だけど、集団になると気が大きくなるだけではないか」と言われました
上層部は完全にKたちの味方です

チクったせいか一旦収まりましたが、またしばらくするとKとAは嫌がらせをしてきます
いたちごっこです

非接客業でありながらコミュニケーション能力の高さとキャラクターと、
新人ながらも作業の早さから、KとA以外からは一目置かれてた私
ある日、職場内で一番作業が早い女性Bさんとペアを組みました
一番作業量が多いラインを選びます
Kと、Kと仲が良い男子高校生(平和主義)がやってきました
Bさんに負けず劣らずの猛スピードで作業をこなす私
男子高校生が「すごーい」と言っています
Kも圧倒されていたようでした
野次を飛ばす隙も与えません
やっぱりそれに面白くないKが、私を睨み付けたようでした
男子高校生が「そんな睨まないの!仲良くしなよ~」と言ってるのが聞こえましたが、
作業に没頭して無視しました

作業後、更衣室でKとAと私、三人きりになったことがありました
私はKとAを無視して壁の方を向いて、黙って着替えていました
するとKが下着になった私を見ていたようで
「あっ、いいこと見つけちゃった~(笑)あとで教えてあげる(笑)」とAに言いました
私のことです

私はただ一生懸命やってるだけなのに、
なんでこうも嫌なことばかり遭わされるのか
ふざけんな
ていうか、お前ら高校生の癖に生意気なんだよ
フツフツとした怒りから、私は怒鳴りました
「お前らいい加減にしろよ!!少しは周り見てみろよ!!このクソガキが!!!!」
KとAは黙っています
更衣室を後にしました

翌日出勤すると、所長と管理職の男性から、会議室に呼び出されました
「wさん、Kさんたちに「クソガキ」と言ったのは事実ですか?」
ああ、あいつらチクったのか
私は「はい、言いました」と真っ直ぐ目を見て答えました
管理職の男性は、私がすぐ認めたことにホッとしたような表情を浮かべた後、すぐさま私へ敵意を剥き出しにしてきました
「なんでそんなこと言ったんですか?ここは会社なんですよ、社会人としてそんな言動はあり得ません」
クソガキ、クソガキ連呼して私を責めました

嘘ついて認めなかったKたちよりも、素直に認めた私が処罰されます
「わかりました、こちらに居るとご迷惑なようなので、作業後に今日で辞めます」

最後の作業が始まりました
ベテランのおばさんは、「wさんは愚痴を言わないで、溜め込むのが悪い」と言いました
愚痴を吐くなんて無理なのです
そのベテランのおばさんは、女性特有の、本人の前では仲良くするけど、本人が居ない所でくそみそに愚痴を言うのです
そんな信用出来ない人に、話せません
私が言っていた、と噂をまかれるに決まってます

作業後、待ち構えていた管理職の男性
すぐさま退職届けを書かされます
私は満面の笑みで嫌みたらしく「ありがとうございました、お世話になりました」と深々とお辞儀しました
「もうこんなところ来なくていいんだ~🎵」鼻唄を歌って帰りました

でも帰ってから私は泣きました
KやAへの憎しみ
報われなかった一生懸命さ
上層部に味方になってもらえなかった悔しさ
理不尽さ
人間関係の複雑さ
私はどうして、どこへ行っても酷い目に遭うのでしょうか?
もうこんな仕事やりません

でも、KさんAさん、ありがとう
またネタが出来ました
より個性的な人生になりました
これもまた、一つの思い出です












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