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タスク管理ツールをネタ帳として使用している話

ビジネス面で使用される便利ツールを創作活動に転用するお話です。
ネタを整理するためのネタ帳に困っていたところ、タスク管理ツールが流用できるのでは……? というところからお話がスタートします。

前段1:タスク管理ツールとは

前段の前段:タスクとは

「仕事」や「課題」のことを指し、プロジェクトなどで何かを為すにあたり「行わなければならないこと」のことを【タスク】と言います。
「Todo」と似たような意味ですが、担当や納期などを具体的に決めるところに差があります。

タスク管理とツールの必要性

複数人でプロジェクトを進めるにあたり、「誰が」「いつまでに」「何を」しなければならないか、というのを適切に管理、分配させることがプロジェクト炎上回避のコツです。
しかし、タスクを管理するのにメモ帳やエクセルファイルなどでは大変です。大変なんです。プロジェクトが大きくなればなるほど大変になります。
(自分はプロジェクトマネージャー未経験ですが)

そこで出番となるのがタスク管理ツール。
普通のメモ帳やエクセルなどで管理しきれなくなったタスクを、見やすく分かりやすく、適切に管理するために生まれたツールです。
どのタスクがどういった状態であり、誰が担当しているのか、納期はいつなのかなどを整理してくれるものと思ってくれればよいでしょう。

前段2:ネタ帳の選定に困っていた話

それまで自分はネタ帳にそのままメモ帳(PC)を使用していました。
物語の概要やキャラクター設定、書きたいシーンなどを全部まとめて、1作品1つのメモ帳としてザバーッと記載する感じで使っていました。

さて時代は進み、世の中にはスマートフォンというとても便利なものが現れてきたではありませんか。
そして出先(移動中)や風呂トイレの中などで突然ネタが降ってくることもあるではありませんか。
そういう時に手元のスマートフォンにメモすることは出来るけど、後からPCのメモ帳に移行するのがめんどくさい、と。
そもそもメモ帳がざっくばらんに記載しすぎており、そこから情報を整理するのもまた大変であると。

「PCとスマートフォンで共通で管理できて、かつ突発的に浮かんだメモも後から整理がしやすいようなツールねえかな」ってなったわけです。

タスク管理ツールをネタ帳として使用

選定基準

そこから諸々探しました。条件は前述のとおり、すなわち

  • PCとスマートフォンで共通で管理できる

  • 簡単なメモ単位で管理できる

    • フラッシュアイデアなども一旦メモしておきたい

  • 後から整理するのが容易

例えばどちらかだけで管理するならストーリープロッターとかあるわけです。また、PCスマホ共通管理ならGoogleドキュメントやスプレッドシートを使えばいいわけです。が、どちらかと言えば「メモ単位で管理」「後から整理が容易」という方を検討し、最終的に「ためしにタスク管理ツールを上手いことネタ帳にできないか?」という案が生まれてきました。

(厳密な時系列で言うと、「タスク管理ツールを探して色々漁っていた」「そのなかの一つがネタ帳管理によさげだった」なのですが……。)

タスク管理ツール「Trello」

ということで、選ばれたのはこちらの「Trello」でした。

以下、実際に使用してみて便利だった点などについて記載していきます。

データがクラウド管理

保存先がクラウドなので、手元のPCが壊れたりスマホが水没したりしてもデータは無事です。

PCからもアクセスでき、スマホアプリもある

特にスマホアプリがある点が便利。スマホ経由でブラウザをどうこうする必要もなく、直感的に操作しやすいのも○。PCはブラウザですが、それでも全然問題はない漢字です。
なおログインはGoogleやTwitterアカウントなどを使用できるためログインも楽です。

ボード>リスト>カードという管理方法

サンプルボード。
これで1枚の「ボード」、並んでいるのが「リスト」、リストの中にあるのが「カード」

まず大きい枠組みとして「ボード」というものを作成できます(上記の画像は「Trelloへようこそ!」というボード)。その中に「リスト」(「するべきこと」や「作業中」など)、さらにその中に「カード」(「航空券の予約」)があります。
このカードはドラッグ&ドロップで好きなリストに移動できたり、必要なくなった場合に削除することも簡単にできます。

元がタスク管理ツールなのでこういった書き方になっていますが、例えば「ジャストアイデア」「ストーリー骨子」「キャラクター設定」「追加したいシーン」などでリストを管理することもできるし、短編でまとめるなら作品名をリスト名にし、それに関する情報を一つのリスト内にまとめることもできます。

カードの要素ごとに整理した例。とりあえず一番左にジャストアイデアを投げていく
作品タイトルごとに整理した例。
一つの作品ごとに情報がまとまっており、短編を整理するのに良い。
膨らんできたらボードを分けて、上の例のように細分化することもできる。

なお「ボード」を作成するところとして「ワークスペース」というまとまりがあります。1つのワークスペースには(無料だと)10個のボードしか配置することができませんが(充分なのでは?)、「ワークスペース」は複数作成することができ、それぞれに10個のボードを作成することができます(充分すぎるのでは??)。しかもどうやらワークスペース作成数は(無料でも)無制限のようです。

複数ワークスペースがある例。
大きくなったネタは別のワークスペースに移動することでボード数の節約に貢献

カードひとつにもメモや細かい設定ができる

カードに記載できるのは1行メモ程度のものだけではなく(むしろそれは実質タイトルのようなもので)詳細情報の記載や色々な設定を付与することができます。

  • 詳細メモ

  • ラベル

  • 画像添付

  • チェックリスト

  • (合作やアンソロジーなどの場合)担当者 ※別途設定が必要(後述)

詳細メモとラベルがある例。
ラベルは複数設定することもでき、ラベル名は任意で決めることが可能。
細かい所で色覚異常にも対応しており、とても助かる

これがあるおかげで「とりあえずキーワードだけ思いついたぞ!!」というものを一旦カード化して置いといたあと、ちょっとそれに関する設定が浮かんできたぞ?という時にカード内に追記することもできます。
またラベル付けすることで、そのカードが何について書かれたカードかというものも分かりやすく整理することができます。

シンプルにTodoリストとして使うこともできます。

複数ユーザーと共有できる

元はタスク管理ツールなので、複数人で共通のデータを扱うことが前提のツールになっています。一人で創作している範囲ではあまり出番はありませんが、「合作」や「アンソロジー」、または「設定の段階でツッコミなどがあったら見てほしい」という時のユーザー共有をすることができます。
細かい共有範囲を指定することもできる(ユーザーごとに見れる/見れない、編集できる/できない、同じワークスペースの中でも見れるボードと見れないボードがある、など)し、ざっくりとフルオープン(アドレスさえ知っていればだれでも見れる状態に)することもできます。
(なお先日、このフルオープン設定が原因で情報流出になるニュースがありました。気を付けましょう)

まとめ

今回はタスク管理ツール「Trello」をネタ帳として使用している話をしました。
創作活動もひとつのプロジェクトであると考えれば、タスク管理なども重要な課題であると考えると、そういうタスク管理ツールも活用できるのでは?という側面と、本来の用途とは異なる使い方でも、なんかうまい感じに使えそうなのであれば柔軟性を発揮して上手に活用するのもアリだと思うのという側面でのお話でした。

皆様も創作活動のタスク管理とうまく付き合ってレッツ創作、頑張りましょう!

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