『自由研究55』を観て考えたこと。明日がくるのをお知らせします。

 教育テレビで『自由研究55』という『0655』と『2355』の特別番組の再放送があって、とても面白かった。(『0655』と『2355』とは教育テレビで放送している5分番組です)
 自由研究の手がかりとして、
「とにかくはかってみる」「とにかく集めてみる」「とにかく分解してみる」
 の三つの方法を紹介していた。
 先のことは分からないけれど夏休みに備えられるのはいいことだ。今はなかなか外に出ることもできないだろうけど、家にいてできそうなものも多かった。夏休みなんかほとんど関係ない私もちょっとやってみたくなった。
『0655』も『2355』も色々な人がナレーションとして参加していて、みんな味のある声をしていて好きだ。
 となりのトトロのメイとサツキのお父さんの声みたいに、聞いていると「もうちょっと聞いていたいんで話していてもらっていいですかね」という気持ちになる。
 その中でも私は爆笑問題の太田光さんのナレーションが好きだ。
『2355』の夜更かしワークショップというコーナーでナレーションをしている。穏やかで、淡々としていて、聞きやすい。もっとナレーションの仕事をしたらいいのにと思う。
 夜更かしワークショップは相方の田中裕二さんが身の回りの不思議について考えるコーナーだ。
 田中さんは一言も喋らない。ナレーションの太田さんからの問いかけに頷いたり、首を傾げたりする。そのコーナーでは太田さんは「田中さん」と呼びかける。
「どうしました? 田中さん?」「それでは田中さん、それを取ってみてください」
 本当に細かいところで申し訳ないが、それがなんかいいなと思っていつも聞いている。
 バラエティ番組で爆笑問題を見ていると「おい、田中!」とか「こいつさあ!」とか呼んでいるのを聞くけれど「田中さん」を聞くことはない。同時に「いい加減にしろ!」とか「やめろやめろ!」とかツッコんでいるのを見ることはあるけれど、一言も喋らずにニコニコと相方のナレーションを聞いている姿を見ることはない。それが夜更かしワークショップでは成り立っている。変なコーナーだと思う。好きだ。
 ときどきナレーションの太田さんが「田中」と呼ぶときがあるのだが、あれはたぶんこちら側、我々、視聴者に語りかける時は「田中」呼びなのではないかということに気づいた。
 細かい話ばかりして申し訳ないと思う。
 朝が弱いので『0655』を観ることはあまりないのだが『2355』はよく観る。なんだか眠れない日の夜に、休みの日の前日のテンションが高い日の夜に、チャンネルをザッピングしているときにたまたま出会うことが多い。2355というくらいのなので当然23時55分にスタートしているのだが「ああ、この時間にやってるんだ」見るたびにと思う。
 終了間際に「2355が明日が来るのをお知らせします」と石澤アナウンサーのナレーションが入る。一日中、蛍光灯の光りとスマホのブルーライトに照らされて、心が疲れてくると今日と明日の境目が曖昧になる。そんな日の真夜中に明日が来ることを誰かに知らせてもらえるのはとても心強い。

今日はここまで。
読んでくださってありがとうございます。
のび

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