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「街の小さな映画館」第18回 シネマ尾道

塚本晋也監督が撮る!ミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」第18回は、シネマ尾道さんです!広島県尾道市唯一の映画館。尾道市は小津安二郎監督の『東京物語』や大林宣彦監督の「尾道三部作」(『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』)などで知られる「映画の街」。2001年に「尾道松竹」が閉館したことで、一度は尾道市から映画館の灯が消えることになりましたが、尾道出身の河本清順氏が「映画の街に映画館を復興させたい」との思いで市民からの募金を集め、2008年に旧「尾道松竹」を改装し、オープンさせました。大林宣彦監督が20年ぶりに尾道を舞台に撮影し、遺作となった『海辺の映画館―キネマの玉手箱』を彷彿とさせる海辺の映画館です。『野火』の先行上映時には大林宣彦監督と塚本晋也監督の初となるトークを企画し実現させました。

公開された動画では、手づくりのディスプレイの数々、シネマ・クレール石関と水戸リードシネマから譲り受けた座席、秘密基地のような階段、尾道の海などを辿ります。インタビューでは支配人の河本清順氏が地域のコミュニティスペースとしての意義、お客様同士のエピソード、この街で映画の歴史を紡いでいく決意などを語ります。

第18回 シネマ尾道

【塚本監督からシネマ尾道へ】

尾道の魅力的な街並みの突端、駅のすぐ近くの古い建物にシネマ尾道のかわいい文字が見えます。駅から降りて、海にも近い劇場を眺めると晴れ晴れした気持ちになります。
伺うときは街並みやお寺など近所を散策します。そして劇場も古い映画館の味わいが残されたまま。
大林宣彦監督とお互いの映画を見せ合い対談をした思い出の場所でもあります。
今も運ばれてくる海からの風にそよがれてひっそり建っているシネマ尾道を思うと、柔らかい気持ちになります。

シネマ尾道
広島県尾道市東御所町6-2
TEL:0848-24-8222
http://cinemaonomichi.com/
座席数: 112席
 
2008年10月18日開館。オープニング作品は『ぐるりのこと。』尾道市は小津安二郎監督『東京物語』や尾道出身である大林宣彦監督の「尾道三部作」(『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』)、「新尾道三部作」(『ふたり』『あした』『あの、夏の日—とんでろじいちゃん』)、遺作となった『海辺の映画館―キネマの玉手箱』などの舞台として知られる「映画の街」。最盛期には20館近くの映画館があった。1947年に演劇場「第一劇場」を改装して開館した「尾道松竹」は、建物や運営形態を変えながら営業を続け、1993年には尾道市内唯一の映画館となっていたが、2001年に閉館。尾道市内から一度映画館の灯が消える。尾道出身の河本清順氏が「映画の街なのに映画館がないのは寂しい」と全国の映画館めぐりを開始、2004年に「尾道に映画館をつくる会」を結成し、上映会活動をはじめた。2006年、NPO法人シネマ尾道を設立。市民から2,700万円の募金を集め、「旧尾道松竹」を改装。座席やアンプ、映写機など、水戸リードシネマとシネマ・クレール石関から譲り受け、2008年「シネマ尾道」として7年ぶりに尾道市に映画館を復活させた。新旧の洋画・邦画を上映。2015年7月11日の『野火』の先行上映では『野のなななのか』を上映した大林宣彦監督と塚本晋也監督の初となるトークを実現させた。地域の子どもたちや若者に向けた映画教育にも力を入れており、映画監督を招いての「こども映画制作ワークショップ」や市内小学校への映画の出張授業なども行っている。映画の街・尾道の文化を次世代に伝え続けていく映画館である。
 
【『野火』上映記録】
2015:7月11日(先行上映)/7月25日~8月21日 *大林宣彦監督とのトークイベント:7月11日
2018:8月5日~8月7日 *舞台挨拶:8月5日 *ライブ映像上映
2019:8月4日~8月6日
2020:8月3日~8月7日 *オンライントーク:8月6日
2021:8月7日, 8月9日, 8月10日 *オンライントーク:8月7日
2022:7月9日~7月15日
2023:12月17日,12月18日
2024:8月3日


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