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ぼくのかんさつ日記 23日目

23日目
植物はなぜ上に向かって成長するのだろう?私は目の前の植物を見ながらそんなことを考えていた。これは人間にも同じことが言えよう。なぜわざわざ重力に反してその力とは異なる方向に成長するような構造をとったのだろうか。
一つの仮説というか主張として太陽に関連した主張が挙げられる。植物は光合成をしなくては生きていけない。よって太陽の光を受けるために上へ上へと伸びてゆくのは至極当然の事と言えよう。
人間はどうであろう。加えて言うのならなぜ脳は頭にあるのだろう?足元に脳が無いのは何か理由があったのだろうか?

また、人間の身体は本当に合理的なものなのかと言われると必ずしもそうであるとはいえまい。例えば「鳥肌が立つ」の鳥肌は、本来であれば毛を逆立たせて寒さから身を守る働きが備わっていたはずであったがご存じの通り人間の毛は衣を身にまとったことで退化(?) してゆき鳥肌を立てても寒さが和らぐことは決してない。むしろもっと寒くなる。
だが、「鳥肌が立つ」というような身の震撼を形容する言葉を生み出してくれたことには感謝せねばなるまい。鳥肌のおかげでまた1つ我々の感情を伝える術が増えたという訳だ。

下に向かって成長する生き物。
しかしそもそも重力の影響を人間ほどには受けない生物がいることも確かだ。
海である。無論海も重力の影響を受けていることは言うまでもないが、それでも海の中では上下関係なくどこへでも行ける。浮上しなければの話ではあるが。
魚は上に向かって成長しない。強いて言うのなら横に成長する。そもそも魚たちには上下左右の概念は無いかもしれないが。
では海藻はというと……上だ。やはり彼らは上に向かって成長している。これも太陽のせいなのであろうか。
そもそもそういう構造だからなぜ上に向かって成長するのかと考えること自体がそもそも不毛であるという人もいるかもしれない。しかし人間の構造や成長過程には必ず意味がある。その意味を考えることに人間らしさがあるのではないだろうか。


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