見出し画像

NO WAVE COFFEEの本質。

会社員をしながら、副業でコーヒーをやっている奥田です。NO WAVE COFFEEというオンライン限定のコーヒーショップをやっています。


最近は今後の活動に向けて、本当にあらゆることをやっています。
単品販売を始めたので、その焙煎と発送作業であったり
卸売や定期便の焙煎と発送。

それから今後の活動に必要な企画書を作って、人にプレゼンできるようにしているのと、今日は補助金のための事業計画書を作ろうと思っています。


企画書を作るために自分やコーヒーの文脈をまとめているんですが
これがもうとにかく大変で。。。

思考の整理のために、ここでも一部書いてみようかなと思います。


コーヒーで起きたアフリカの奇跡

まずコーヒーは国際的に取引されているもので、その取引量は石油に次ぐと言われています。コーヒー農業に従事している方でも、世界中で2,600万人以上。
国によってはコーヒーの生産が一大産業で、たとえばエチオピアだと輸出しているものの67%がコーヒーだと言われています。

コーヒーの生産地はそのほとんどが発展途上国と言われているところですが、コーヒーを作ることによって作られた学校があり、コーヒーの農地を開墾することで仕事を得られた人たちがたくさんいます。


アフリカのルワンダという国では、ジェノサイドという大量殺戮が内部で起き、大勢の命が奪われ国力も大幅に落ちました。
そこから約30年を経て、今では成長が著しい国として"アフリカの奇跡"とまで言われています。ルワンダは国民の7割が農業に携わっており、主要産業はコーヒーの生産です。コーヒーがこの国での奇跡的な成長の一翼を担っていることは間違いありません。

いつか行ってみたい国、ルワンダ


コーヒーは世界を動かせるくらいの大きな産業で、国によってはすでに良い影響が出始めているところもあります。でも、実際はまだまだこれから。
この発展をより持続可能なものにしていかないといけません。

スペシャルティコーヒーとはなんなのか

そもそもなぜ、コーヒーを作ることで学校を建てられたり、アフリカの奇跡と言われるような復興を遂げることができるのか。

それはスペシャルティコーヒーという存在が大きいです。

コーヒーのこれまでは先物取引といって、世界中の需要と供給から価格が決められていました。

先物取引とは、ある商品(原資産)を、将来の決められた日(期日)に、取引の時点で決められた価格で売買することを約束する取引です。
松井証券

「コーヒーの市場は、もともと発展途上国から搾取するために作られた仕組みだった」とも言われており、頑張って作ったとしても国際的な需要と供給で決められてしまい、もし需要が減って価格が暴落したら、それまで頑張って作ったものが水の泡になってしまいます。

実際にコーヒーは1989年ごろから、2度の大暴落を経験していて、それはコーヒー危機と言われています。

コーヒー農家はどれだけコーヒーを作っても稼げないことが後でわかるので、コーヒー栽培をやめて町に出稼ぎに行ったり、栽培条件が重なる大麻を栽培したりもしたそう。


何が問題だったのかはありすぎてどこから説明すれば、というくらいなのですが
倫理的に大きな問題があることは言わずもがな。
それ以外にもこの搾取の仕組みでは、おいしいコーヒーをつくるモチベーションがありません。質にどれだけこだわっても、量で値段が決められてしまうからです。僕らもおいしいコーヒーを飲むことができなくなってしまいます。

そこで登場したのがスペシャルティコーヒーなのですが、長くなってしまいそうなので一言で説明すると
スペシャルティコーヒーの本質は、品質の良いものを作れば、それに見合った対価が得られる仕組みです。

これによってコーヒーはよりおいしく、より高値で取引されるようになっていきました。結果として、先ほどのような学校設立や経済発展につながっていきます。


NO WAVE COFFEEとは

かといって、「スペシャルティコーヒーには意味がある!だからみんな飲もう!」と言ったところで誰にも響きません。
そこで僕の活動は、できるだけ多くの人においしいコーヒーを届けることと、コーヒーの作り手を増やすことになりました。

おいしいコーヒー、つまりスペシャルティコーヒーのことなんですが
「このコーヒーおいしい!」というのが先に来ないといけない。
そのあとに、「実はこれが倫理的にも良いコーヒーなんだ」というのが、いつかどこかで伝わればいい。
取引量が増えることが正義なので、絶対にみんなが知らなければいけないわけでもないかなとは思ってます。(知ってもらう努力はする。すごくする)

この取引量、流通量を増やしていくためには、飲み手を増やすのではゼロサムゲーム。僕は作り手を増やしたいと思って始めたのが、シェアロースタープロジェクトでした。

みんなが楽しく、コーヒーを焙煎するという体験をすることができるようになれば
もっとコーヒーが好きになる人が増えるんじゃないかと思ったんです。

コーヒーはリラックスのため、仕事に集中するために飲む。それで良いと思っています。

でも僕はもう一つ、コーヒー焙煎を楽しむ人を増やすこによって
自分で焙煎することが楽しいから飲むという人がいたり、あの人が焼いたコーヒーだから飲んでるという意味も加わると
よりスペシャルティコーヒーという存在が広がっていくんじゃないかと思っています。

NO WAVE COFFEEの本質は、実はここに紐づいています。

ちょっと長くなってしまったので今日はこの辺で。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!

ここでサポートしていただいたお金は、すべてコーヒーの研究費に使わせていただきます。新しい生豆を購入して焙煎や抽出の研究をしたり、新しいコーヒー器具を購入してレビューしたりします。あとたまに美味しいもの食べます。笑