ビジネスプレゼンテーションステップ5.聞き手に受け入れやすいストーリーラインを特定する
ビジネスプレゼンテーションは、相手を動かすことをゴールとする。そのゴールに近づけるために、話し手は、ビジネスプレゼンテーションスキルを磨かなければならならい。その磨き方をより効果的にするために、ビジネスプレゼンテーションを7つのステップとして区切ることで、よりパフォーマンスがあがり、再現性が高いものとなり、より高次なビジネスプレゼンテーションへと改善できるものとなる。
今回は、ステップ5.ストーリーラインを記事にする。
ストーリーラインとは何か?
端的に言うと、話す順番である。何を話すか?はメッセージでの段階で特定した。そのメッセージを聞き手の分析から得られた、属性、認識、興味関心、反応を分析した上で、自分のゴールへ導くために話す順番を考える。
準備が不十分なビジネスプレゼンテーションでは、聞き手目線のネガティブな感情にもあったように、聞き手が1.興味が湧かない、2.自分にとって意味があると思えない、3.結局、何をすれば良いかわからない。という思考になりがちである。
ストーリーラインを効果的に組みかえ、「聞き手が聞きたいことを、聞きたい順番に話す」ことで、自分のゴールへ到達する確度を高めることができる。
では、どんなストーリーラインを考えれば良いか?そのフレームとなる考え方を筆者がよく使い、効果を感じる3つを紹介する。
ストーリーライン1.相手を動かすストーリーライン
1.結論
聞き手からの問い、「何が言いたいのか?」に対して、私の主張はこうです。という最終的に伝えたいこと、これだけは言いたいことという結論を先に伝える。
2.必然性
聞き手からの問い、「なぜ、必要なのか?」に対して、例えば、世間が世の中のが流れがこうだから、環境の変化があって、自社の成長戦略の観点から、など、行動に移すにあたっての必要にせまられることを伝える。
3.有効性
聞き手からの問い、「どんな良いことがあるのか?」に対して、聞き手が行動に移した後のメリットを十分に伝える。
4.実行可能性
聞き手からの問い、「本当にできるのか?」「具体的にどう動けば良いのか?」に対して、実際に行動に移すことができることを伝える。
例えば、
これからは、ウェブマーケティングに力を入れていくべきです(結論)。それは、一人当たりの営業の活動では、見込み客獲得、見込み客の育成、クロージング、アフターサポートには時間的、能力的開発の観点から限界があるからです。ウェブマーケティングを行うことで、見込み客を数多く獲得でき、ウェブサイト上で興味関心を高め育成することができます。その見込み客を営業がクロージングを行います。顧客となった後は、ウェブサイト上でアフターサポートを行うことができます。(有効性)BtoBのウェブマーケティング戦略全体図とKPIを策定しました。マーケティング部、営業部の関連部署と打ち合わせを重ね、全社で推進しうていくことで、実現できます。なので、ウェブマーケティングの強化を進めていきます。(実現可能性)
少々、根拠が粗いがストーリーとしては、違和感なく聞き手にスッと入っていく感覚を感じて頂けると思う。
ストーリーライン2.セールストーク
1.ターゲット(どんな人の)
2.求められているもの(どんなニーズに対して)
3.何を提供して(どんな製品、どんなサービスで)
4.ユーザーが得られるメリット(実現されること)
例えば、40代前後の働く女性の、いつまで若々しく魅力的でありたいという要望に対して、しっとり潤いのある化粧水で、みずみずしい素肌をいつまでも保つことができます。
ストーリーライン3.報連相談
1.事実 ○○ということが起きました。
2.解釈 事実に対して、私はこう思います。
3.今後 なので、これから□□をしようと思います。
例えば、お客様から予想を上回る受注がありました。私の提案書がお客様のソリューションになったと思います。なので、これからチームメンバーに共有し、このお客様と同様の悩みを持ったお客様が他にいないか探してみます。
まとめ
そもそも、何をどんな順番で話せば良いのか分からないものである。また、分かったつもりでも、全く聞き手の関心にアプローチできないことも往往にしてあるものである。
そこで、今回、代表的なストーリーラインを紹介した。しかし、大切なのは、自身が定めたゴールと聞き手の属性、認識、反応、関心をマッチングさせることだ。この紹介したストーリーラインを、ゴールうを設定せず、聞き手の分析をせずに使ってしまっては、望んだものにはならないことはお伝えしたい。
是非とも聞き手に合わせた読者オリジナルの ストーリーラインの設定をお願いしたい。