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世界標準の経営理論SPCフレームワーク①ファイブフォース

 (再掲)読書は決してはやくはなく、じっくり脳に問いかけて読むタイプです。そして好奇心旺盛の為、積読になりがち・・・。なので、一つひとつのパラグラフごとに振り返りを書くことに挑戦します。

この820ページは必ず、積読にせず完読し、自身のモノにするべくレビューを書き続けるチャレンジをすることにしました。いつまで続けることができるか自分との勝負です。

前回は、ポーターの競争戦略の根底にあるもとしてのSPC理論でした。こちら。この記事から、SPC理論をベースとした戦略フレームワークの話になります。

SPCフレームワーク①:ファイブフォース

「産業の収益性は、5つのフォース(脅威)で規定」されるとあります。

5つのフォースとは、下記のとおりです。

フォース1:新規参入・・・参入障壁はどれくらいあるか?

フォース2:競合・・・数や競争環境がどれくらいあるか?

フォース3:顧客・・・顧客の交渉力はどれくらいあるか?

フォース4:売り手・・・売り手の交渉力はどれくらいあるか?

フォース5:代替・・・代替えの脅威はどれくらいあるか?

 このファイブフォースは、意識せずとも頭の中で常に使っていると思います。

 対象事業の業界が高コスト構造で、高い投資金額が必要であったり、顧客や売り手のコミュニケーションが高いことで成り立っているのであれば、新規参入は入りづらく、参入障壁が高いと言えます。

 競合の数が少なく、自社の強みが十分活かせているのであれば、競争環境は小さいといえます。

 顧客から値引きや過剰なサービスの要請があっても、交渉次第で対応しなくても自社のビジネスが成り立つのであれば、顧客の力は小さいといえます。

 売り手からの値上げや納期の延長の要請があっても、他売り手へ代替えするなど、交渉次第で対応しなくても自社のビジネスが成り立つのあれば、売り手の力は小さいといえます。

 代替は、代替品となりうる製品が少なければ、代替の脅威の力は小さいといえます。

 当著には、航空会社業界や飲料業界、自動車業界のケースが記載されており、この5フォースを活用して導く解釈の仕方が書かれてあります。

将来予測に使うこと

 対象事業の業界構造を、過去、現在、未来と分けて分析することで、自社の選ぶべき戦略を決めることができます。経済社会や法規制や技術の変化などを正しく捉えることで、競合との競争が激化するのではないか?、新規参入が増えるのではないか?、代替製品が現れるのではないか?、とリスクや脅威を捉えたり、また、そのリスクと脅威を、機械に転換させることはできないか?と解釈を導きます。

対象事業を大きく捉えたり、小さく捉えたりすること

 自動車業界で例えると、自動車業界内での競争として捉えるのではなく、「家族で旅行する」と捉えると、電車や飛行機や旅行会社を競合と捉えることができます。

 SPC理論をふまえ、5フォースの活用方法を正しく理解し、事象の整理にとどまらず、目的や意図を持って活用することで、「より確からしい」戦略を導くことができるのでしょう。


つづく

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