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de:code 2019 に初参加してみて思ったこと 前編

2019年5月29日・30日の二日間に渡って開催されたMicrosoftのイベント、de:code 2019に行ってきました!
技術力もさしてない自分なんぞが行っても良いものか大分躊躇しましたが、こういった技術イベントへの意識がガラッと変わるくらい、衝撃的な二日間でした。本当に行けてよかったです。
技術に自信がなくてもドンドン技術イベントに参加した方が良いと思ったのですが、その理由を拝見したセッションの感想やイベントの様子も交えながらお伝えしようと思います。
私と同じ初学者の最初の一歩を後押しできたら幸いです。

de:codeってどんなイベント ?

そもそもde:codeってなんじゃらってお話です。
以下公式サイトからの引用です。

de:code (デコード) は、開発者をはじめとする、IT に携わるすべてのエンジニアの皆様を対象にした、今年で 6 回目となる年に一度のテクニカル カンファレンスです。de:code 2019 では、AI、Mixed Reality、サーバレス、コンテナ、IoT をはじめとする、「今すぐ使えるテクノロジ」と「未来を創るテクノロジ」を知り、学び、体験いただけるセッションとプログラムを提供いたします。また、直前に米国シアトルで開催される開発者向けイベントである Microsoft Build (2019 年 5 月 6 日 - 8 日) で提供される最新情報も凝縮して、日本のお客様にいち早くお届けします。

ざっくり言うと日本マイクロソフトが年一回開催する、技術のお祭りです。
Microsoft Buildの日本版とも平野社長(日本マイクロソフト)は仰っていました。
初日の午前中に基調講習があり、MS陣からMicrosoft Buildの内容を踏まえた最新情報を聞いたり、デモを見ることができます。
初日の午後と二日目は150以上のセッションから興味のあるものを自分で組み合わせて、講義を聞いたり実際にハンズオンで学ぶ形となります。

マイスケジュール

私が参加したセッションはこんな感じです。

<day1>
・未来を生き抜く子どもの教育、マインクラフトで扉を開くコンピューターサイエンスの学び。
・ここまで進化した!HoloLens2の全貌を徹底解説
・HoloLensを活用した働き方改革!Dynamics 365 Guides・Remote Assist活用手法と環境構築を解説します
・HoloLens2アプリ開発
・激変するリアル店舗〜現場に落ちるリテールAI事例とAzure Databricksから始めるリテールAI入門〜
<day2>
・開発者も非開発者もPowerApps + Flowを使って50分で爆速アプリ作成!
・業務ボットの対話フロー設計!Azure Bot Service + Graph APIで開発するTeamsボット
・深層学習モデルの実験のための<ちょっとした>心構えとテクニック
・最前線でのMicrosoft Teamsの実践的活用を学ぶ〜医療現場から
・人、テクノロジー、パックマン。バンダイナムコ研究所が考える、Azure Spatial Anchorsがつなぐ新たな遊び場の主役とは?
・エンジニアの人生設計〜どのようにキャリアを描いていけばよいのか〜

MSサービスを中心として技術をどう使ったのかを聞くには、スペシャリストが集まる素晴らしい機会でしたので、どう使って何を実現したのか、また実現しようとしているのかがわかりそうなセッションを中心に選びました。
全てのセッションについて書こうとすると前後編で収まりそうにないので、中でも個人的に印象深かったセッションについてお話していきますね。

未来を生き抜く子どもの教育、マインクラフトで扉を開くコンピューターサイエンスの学び。

原田 英典さん (日本マイクロソフト株式会社)
タツナミ シュウイチさん  (マイクロソフト認定教育イノベーター、Minecraft 公式プロマインクラフター)

左の方がタツナミさん、この方プロマインクラフターでいらっしゃいます。
日本にはプロマインクラフターが40名ほどおり(知らなかった!)、
「好きなことをやり抜いていい時代(マイクラで食べていける時代)」
と仰っていたのが印象的でした。

お二人の講義ですが、「身近な子どもへコンピューターサイエンスを教えるためのマインクラフト」をテーマとして、教育版マインクラフトの機能や、子どもたちの学習へどう繋がっているのかをお聞きしてきました。

教育版っていっても、マイクラって所詮ゲームでしょう?
そう思われる方もいらっしゃることでしょう。私も少し思っていました。
やー侮れませんでした教育版マイクラ。是非ちょっとこちらを見て頂きたいです。

思いっきりJavaScriptじゃないですかー!!!
プレイヤーが歩くことでイベントを発火し、プレイヤーの位置を基準に前方数十マスの地面を空気に、その後丸石を敷き詰めるといった流れの処理です。
こんなのいきなり書き出す子どもがいたら恐ろしいです(近い内に現れそうな気はします)が、さすが教育版。きちんと子どもに向けたGUIも用意されています。

先ほどと同じ処理ですが、日本語になり組み立て式の操作で書くことができます。これなら子どもも「ここの数字を変えてみたらどうだろう」「処理を逆にしてみても動くかな」と、試行することを躊躇わないと思います。
プログラミングって、実行してはエラーが出ての繰り返しで、それを修正してゆくことが醍醐味だと個人的には思っているのですが、試行を繰り返した結果ついに解決した瞬間のあのアドレナリンがドバドバ出る感覚。あれを小さな内に体験できるとか最高じゃないですか(笑)

繰り返し処理はこんな感じ。
コードこそ書きませんが、書くことを最低限にして、より論理的に考えることに集中できますよね。
今の子どもたちって、それこそマイクラみたいな3Dに慣れ親しんでいるため、プレイヤーの位置を基準に相対位置で、みたいなのが感覚的にわかるそうです。座標への理解があっという間なんです。
一方で、やはり年齢を重ねないと難しいのが論理的に考えることで、例えばネストなんかへの理解は時間がかかるそうです。
小さい内からその論理的思考力にアプローチできる意味で、マイクラが活きるのが理解できました。

この後、何もないところに新幹線のぞみを一瞬で作るデモ(瞬きしたらもう出来上がってるレベルの一瞬。会場がざわつきました)がありましたが、大人がざわつくこれを子どもたちが見たら、まさに魔法と感じるのではないかと。
一つ一つブロックを積み上げるマイクラのはずが、謎の技術で一瞬で目の前に出来上がったものが現れるんです。そりゃあその技術に興味わきますよね。

論理的思考力を培うため、またプログラマーなどIT人材を増やすために始まるプログラミング教育ですが、まさにマイクラはうってつけなのだと思います。
将来の職業として候補に上がるためにはその職業を身近に感じる・体験する機会がないと中々難しいですが、その機会がどんどん増えることで、将来子どもたちのなりたいものの上位に普通にプログラマーとかが上がってくる未来が見えます。
マイクラを始めとして今後様々な子どもへ向けたプログラミング教材が出てくると思うと、何かしらで関わってみたくなりました。

HoloLensを活用した働き方改革!Dynamics 365 Guides・Remote Assist活用手法と環境構築を解説します

鈴木 敦史さん(日本マイクロソフト株式会社)
有野 いくさん(xRアンバサダー、ベストカラアゲニスト)

今回のde:codeにて国内で初めて体験会が催され大注目のHoloLens2ですが、私もHoloLens関連のセッション3連続で受けてきました。
(なお体験会は見事抽選外れました!)
やっぱり新しいものは学べる機会があるならどんどん知りたいです。今はどう活かすかわからなくても、知識として引き出しに入れておけばここだ!って時に取り出せると思うんです。
というわけで3セッションの中で、特に印象強く今後いつか使えそうだ!と感じた点をご紹介させてください。

・Dynamics 365 Guidesで現実世界に操作マニュアルを視覚化する

操作マニュアルは元々目で見えるだろ!とツッコミを頂きそうですが、現実世界と溶け込むこの衝撃ををなんと言葉にしたら良いのかわかりませんでした。
(強いて言うのならやはりMixed Realityになるのでしょう)

(デモの様子。どのスライドバーを右へ動かしたら良いのか一目瞭然です)


デモは工場などでの機械操作を想定したものでしたが、これを見て私がすぐに思いついたのはレジ操作教育への導入でした。
以前書店員として店舗に立ち、特に新人教育に力を入れていたのですが、中でも教育に時間がかかるのがレジ操作でした。
対応できる支払い方法が多かったのですが、それぞれでPOSレジが違うためマニュアル(もちろん紙媒体)が別々になっていたりと、まぁ複雑なんです。
実際に何度か受けてやっと覚えられるのですが、あまりこない支払い方法もあり、独り立ちまでどうしても時間がかかります。
また、独り立ちまでフォローするスタッフも必要で、常に人材不足の中フォロースタッフの手が空く時間もそうなく、一層教育に遅れが出てしまいます。

この技術があれば、実際に手を動かしながら操作を覚えられるため、ただ紙で見たり口頭で伝えられるより、理解が進むと思います。フォロースタッフの必要時間が少なくなるのは言うまでもないでしょう。

・Remote Assist 現場の共有が指導者の移動コストを減らす

(写真だと先のものと違いが伝わりづらいですが、画面左の有野さんの視界を共有し、リアルタイムで画面右の鈴木さんが矢印とコードの部分に青い線を引いています)

大抵の方が経験あると思うのですが、例えば電話先で操作を伝えるのってとんでもなく難易度高いですよね。今から行きます!となることもままあるかと。。そして増える休日出勤。。。
そのコストがまずなくなることと、緊急事態に対応できるスピード感。
あらゆる業界でマストな技術になる予感しかしませんでした。

どちらの技術においても、より現場に沿った技術であることが伝わるかと思います。
中々進まなかったファーストラインワーカーへの働き方改革がグッと進む予感がします。


1日目はここまで。
2日目は後編として近い内に。


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