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恋愛モノ

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#ゲイライフ

恋人がいることの幸せと不自由さ

恋愛というものはとても美しくて心躍るものだけど、時として非常に面倒なことでもある。 恋愛して恋人関係になるのはとても嬉しいことだし、特別な間柄の人間がいてくれる、自分を優先してくれる人がいるということは、自分が満たされているように感じる。 だけど、時として恋人関係を結んでいるからこそ、冒険ができなくなってしまう、ということもまたあり得るのではないだろうか。 別に不倫したいとか浮気したいとかそういうことではない。 けれど、恋人とは違った魅力を持った人が現れて素敵だなと思ったと

マッチングアプリで突然彼氏ができた

彼氏ができた。 そう、僕はマッチングアプリを始めてから一週間足らずで彼氏ができてしまったのだ。 ゲイの世界では「相方」というらしいが、僕は突然相方ができたのだ。 最初は気軽に始めたマッチングアプリ。 約 8年ぶりぐらいに再登録した僕は、当時やっていたときも対してモテたりはしなかったので、自分に需要があるとはつゆほども思っていなかったのだ。 ただゲイの友人が数人でもできればいいなという思いで気軽に登録しただけだった。 とはいえ、ゲイは友人であっても付き合う人間はまず顔で選ぶだ

恋人だからこそ適切な距離感が大事だと思う

人間関係で難しいのは、相手も自分の苦し組まないような距離感を保つことだと思う。 とくに恋愛関係の相手には、一定の距離感を保てるかどうかが、長く続く秘訣の一つじゃないかと思っている。 一昔前に Twitterで人気が出て書籍を出版した、ある夫婦のコミックエッセイをチラ読みしたことがあるけど、その夫婦は程よく相手に干渉せず、同じ屋根の下に住んでいても個人で好きなことをやり、家事なども自分の得意なことをやり相手に押し付けず、感謝の気持を口に出して伝えている、ということが書かれてお

追われる恋もいいけれど、追う恋の方がもっと楽しい

恋愛をするなら、惚れるより惚れられる方がいいな、と思ったことがある。 むかーし、彼氏がいたときにマッチングアプリで出会ってリアルした相手。 彼とは友達関係として仲良くなろうと思っていたけれど、彼は僕の顔がドンピシャで好みだったらしく、自分と付き合ってくれませんか、と告白されてしまった。 付き合っている相手がいることを伝えないまま会ってしまった僕も悪いのだけど、まさか自分の顔に需要があると思っていなかったので、告白してくる人もいないだろうと思ってしたリアルで、まさかの告白をされ

イケメンで遊び回る20代を過ごしてみたかった

山本文緒 著『きっと君は泣く』の小説を読んで。 ※内容はグダグダです 僕は 20代の頃全くと言っていいほど遊んでこなかった。 20代の前半には iPhoneが普及していて、ゲイ系の出会い系マッチングアプリも出始めていたので、そのうちの一つに登録して出会いを求めたりしていた。 実家は田舎の方だったので人が少ないということもあってか、いつフィードを見ても同じような顔が並ぶばかりで代わり映えがしなかった。 たまにはメッセージのやり取りをしてリアルすることもあったけれど、イケメンで

気づいたら別の人を好きになり、新しい彼氏ができた

ゲイ向けの出会い系アプリを去年の 12月に始めてからすぐ、お付き合いを前提にやり取りをしませんか? というメッセージをいただき、そのままその人とお付き合いをすることになった。 その人とは 12月中旬頃に初対面を果たし、そのまま交際がスタートしたのだけど、年末辺りから年明けにかけていろいろあり、結局僕はその人のことがそこまで好きになれず、こちらからお別れすることにした。 そこら辺の出来事は僕の過去記事に書いてあるので、気になる人がいれば読んでみてください。 僕は彼氏さんができ

叶わない片思いは幻想だからこそ美しい

ロマンシエ / 原田マハ を読んで。 淡い片思いというのは本当に辛い。 恋をしている自分は好きだし楽しいけれど、絶対にこの一線を越えられないという現実が目の前にあると、どうしても嫌になってしまう。 ゲイがゲイを好きになれば、あとはお互いがタイプかどうかによって付き合うか付き合えないかの判断になる。 もし付き合えなかったとしても、自分はあなたのことが好きなんです、と気持ちを伝えられるということは素晴らしいことだと思う。 だけど、ゲイがノンケ (ストレートの男) を好きになって

愛する人との思い出は、忘れずに記憶しておきたい

いま、会いにゆきます / 市川拓司 を読んで。 愛した人との思い出はずっと忘れていたくない。 何をした、どこに行った、こんなことを話した。 どれ一つかけがえのない思い出だし、いつまでもずっと覚えておきたい。 特に、恋人やパートナーと死別してしまったとなれば、これからの思い出が増えない分、今までの出来事を大切に覚えておきたい。 新しい彼氏と付き合ってからまだ 1ヶ月も経ってないし、予定も埋まっていたこともあって全然会えていない。 小説のように長い年月を過ごしたわけでもなく、一

好きになった人を振り向かせるための努力は楽しい

その手をにぎりたい / 柚木麻子 を読んで。 この著者の『バター』という小説を前に読んだことがあるのだけど、その小説と同じく、この小説も喉を唸らせるような、唾液が口いっぱいに広がるようような、ご飯を美味しそうに頬張りながら食していく情景が何度も繰り返されるので、ご飯欲が刺激されて良い意味で悪い小説だ。 『バター』のときは文字通りバターをこれでもかとふんだんに使った濃厚でコクの深い味わいの料理を表現し、今回の小説では「高級鮨」のとろけるようなネタが描写され、手に届かないような

相手のことを考えて恋をしているときが一番楽しい

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。/ 尾形真理子 を読んで。 そういえば最近全然服を買ってないなあ、と思い出した。 去年留学に行こう! と衝動的に決めてから、ついでに家も解約して身軽なろう! と思ってから、溜め込んでいた服を選別し、最低限 (冬服) の物だけを残してあとは捨ててしまった。 中には好きな服もあったけれど、スーツケースに入らないということもあって泣く泣く捨てた。 その最低限の数着を持って留学に行き、日本に帰ってきて新しい家に住んで 2ヶ月経ったのだけど、あ