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観た映画の感想を綴る #6『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』

『ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード』を観てきました。
(以下ネタバレを含みます)

いやー、めちゃめちゃ楽しかったです。
アクションコメディとしても、ライアン・レイノルズ堪能ムービーとしても100点でした。

まずこれ、前作ありの2作目なんですよね。
1作目は国内での劇場公開がなかったからなのか、予告でも宣伝でもそういう風な打ち出し方全然してなかったんですけど。
Netflixで配信してるので、先にこっちを観てから映画館に行くのもオススメ。1作目も面白いので。

とはいえ予習が必要なタイプの映画でもないし、今作も冒頭に軽ーく1作目のあらすじを入れてくれてるのでこっちを先に観ても全然問題ないかなーとは思います。

マイケル(ライアン・レイノルズ):主人公、元一流ボディガード。
デッドプールに瓜二つだが全くの別人。

ダリウス(サミュエル・L・ジャクソン):護衛対象、凄腕の殺し屋。
ニック・フューリーに瓜二つだが全くの別人。

ソニア(サルマ・ハエック):護衛対象の妻。倫理観のブレーキが無い。
エイジャックに瓜二つだが全くの別人。

これだけ覚えておけばOK。

お話の内容としては1作目も2作目も一貫してマイケルがダリウス&ソニアに振り回されまくるアクションコメディなんですけど、この「自分よりも上手な奴or想像を絶する狂人に振り回される不憫な男」をやらせたら右に出る役者はいないんじゃないかってくらい、今のハリウッドでトップクラスにこの手の役どころが上手いと思うんですよね、ライアン・レイノルズ。
ネトフリ繋がりで『レッド・ノーティス』なんかもそういう映画でした。

まあ、相手がドウェイン・ジョンソンとガル・ガドットな時点で勝ち目薄だよね……って納得してしまいますよねこれ。こういう「無能じゃないんだけど決めきれない、超一流まで極まってない一流」のオーラを醸し出すのがめちゃめちゃ上手いんですよ。

加えてどれだけ可哀想な目に遭っても悲惨な絵面になりすぎない絶妙な可愛らしさを出すのも上手い。『ヒットマンズ~』でも車に轢かれたり変な薬盛られて昏倒したり死んだと勘違いされて海に放り投げられたりと散々な目に遭ってますけど、それがちゃんとコメディになってるのもライアンのこういう資質のお陰なんじゃないかなーと。

もう一つ言うと、今のライアン・レイノルズって出演作がヒットしようがコケようが全部デッドプールの新作でネタに出来るっていうカードゲームだったら禁止カードになってるレベルの超強力ボーナスがあるわけじゃないですか。それがあるから本人ものびのびやっているように見えるし、観てるこちら側も「ここデッドプールでネタにしそうだな~」って思う、メタ的な楽しさもあるんですよ。

というか本編でマイケル達が国際指名手配されるくだりがあるんですけど、そこで使われてたマイケルの写真がプライベートでドッキリにかけられた時のもの(ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールに「クソダサセーターパーティーしようぜ!」って言われて行ったらクソダサセーター着てきたのが自分一人だけだった)だったり、本編中のメタなパロディの入れ方もデッドプールっぽかったりするんですよね。多分よっぽど嬉しい当たり役だったんでしょうね(笑)

ほんとこの表情好き。

悪人を演じてるサミュエル・L・ジャクソンが『キングスマン』よろしく心底生き生きしてて楽しそうだったりとか、サルマ・ハエックとアントニオ・バンデラスの共演が『デスペラード』を思い出してちょっとテンション上がったりとか、作中におけるもう一人のライアン振り回しポジション・ボビー捜査官が『シビルウォー』でクロスボーンズだったフランク・グリロでキャスト的には汚いMCUだったりとか、とにかく難しいこと考えないでウオーッここ見どころじゃん! ここ良いじゃん! って楽しむにはピッタリの映画でした。おもしろかった!

最後に余談なんですけど、今のライアン・レイノルズの
何かとネタ枠っぽく見られがちだけど普通に演技力があって
シリアスもコメディも行けるけど
とりわけ可哀想な目に遭ってる時にひときわ輝く
って立ち位置、完全にハリウッド版大泉洋じゃないですか?


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