仕事におけるコミュニケーション能力とは

コミュニケーション能力
 ー 対人間での情報共有や意思の疎通をスムーズに行う能力

学生さんと面接させていただくことが何度かあり、強みなどに挙げられることもあるコミュニケーション能力
これについては、いわゆる顔や声色、言葉の使い方、ジェスチャーというテクニック的な部分を指すことが多いと思っています。
それ自体が悪いとは思いませんし、必要な要素の一つであると思います。

しかし、ビジネスやいわゆる仕事(主に会社という共同体の中)において
コミュニケーション能力をこの定義のままにしておくことは不十分だと感じています。

私が思う仕事におけるコミュニケーション能力は
「相手がやりたくないと思うことを、どれだけ相手に気持ちよくやらせることができるかという能力」
です。

基本的に仕事上のコミュニケーションのほとんどは、利害が発生することを前提に取られるものです。

双方にとってメリットになることをやる場合、
よほど極端な場合を除きほとんどスキルを必要としません。
どうあれYESとなるためです。

自分自身が会社というコミュニティで気持ちよく生きていくためには、
相手にとって害をなすことをお願いする場合
(例えば納期を無理して前倒ししたい、人員を無理やり確保してほしい)、
どのような手段であれ、相手にYESと言わせることが、社会人に求められるコミュニケーション能力だと思います。

あえて少し強い表現にしていますが、この残酷な事実からは目を逸らすべきではないと思っています。オブラートに包むと本質がボケます。

このように定義しておくと何が嬉しいかというと、
コミュニケーション能力を高める方法がいくつか思いつけること
です。

私が思う、相手にYESと言わせる方法は大きく3つです。
①表情や仕草、声色、言葉の使い方
②意思決定者に自分の理想像を演じさせる
③弱みを握る

①表情や仕草、声色、言葉の使い方
これに関しては、巷でもたくさん本がありますし、調べればいくらでも出てくるので、適当に自分にあうものを探して、最低限ができていれば何の問題もないと思います。

②意思決定者に自分の理想像を演じさせる
ここからが本番です。少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、とても簡単です。
要は、相手の立場から見て嫌なことをYESという人になってもらえばいいという発想です。

相手によって言うことを変える必要がありますが、最初はシンプルに、その人が合理的か情緒的かエピソード込みでどちらかに分類してみてください。

次に、その人にそれを伝えます。なるべくサシで2,3回伝えるのが効果的です。

例えば合理的パターンは、
「Aさんをすごい尊敬しています。この前○○のときに△△していて、色々難しい立場だと思いますけど、合理的に判断されているのを見て。。。なかなか実際にできる大人を見たことがないので、すごいなあと思いました」
みたいなことを伝えておき、尊敬を伝え、理想像を刷り込んでいきます。

そして、いざめんどくさいことをお願いする時は、
「こういう無理なお願い事をするのは大変申し訳ないと思っています。ただ会社にとってこれをやった方がリピートも期待できて、合理的だと思うのですが、どうですかAさん」
という具合にします。
ポイントは合理的=主語を少し大きめに取ることです。

長くなるので割愛しますが、情緒的に攻める場合は主語を小さめに「私」にしておくのが良いと思います。

③弱みを握る
これも、とても簡単です。
私は一つ決めていることがあって、それは
「他人のミスに絶対に怒らない」
ということです。

これは、良い人と思われたいのはなく、あくまでいつか訪れるであろう、
嫌なお願いのときに気持ちよく聞いてもらうために借りを作っているだけです。あとは性格が悪いですが、貸し借りの数はなんとなく数えています笑

よく言われる「返報性の法則」というやつですね。
絶対怒らないと決めているのも、怒った人と怒ってない人を作ってしまうと貸し借りのカウントがわからなくなるのが嫌だからです。

せっかくここまで読んでもらったので、
ここからはぜひ話半分の与太話(フィクション)として聞いてもらえればと思いますが、

直接の貸し借りでなくても、例えば○○が△△と不倫してるとか、会社の経費で飲み会してるとか弱みになる情報は積極的に仕入れて、基本覚えておきます。笑

こんなことは誰にも推奨しませんが、理性的な説得が不可能な場合、力技で押し込むことになり、そういう場合にこういう情報が役に立つことがあったりなかったりします。

ほとんど使ったことはないとだけ言っておきます。笑

とりあえずパッと思いついたことを書かせてもらいましたが、
これが全てではもちろんありません。

いずれにせよ、このようにコミュニケーションが得意になるためには、相手を説得するために複数の手段を持っておく必要があるのです。

そのために自分なりのコミュニケーション能力の定義を持っておくのはいかがでしょうか。

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