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生まれ変わるなら ~意味深な話~ #11

オレの名前は御手洗リュウジ。
生まれたときからオレの運命は決まっている。ある特定の任務をこなすためだけに与えられた命。そういっても過言ではない。

オレの任務は重大だ。オレがいなくなると多くの人が困惑するだろう。だから、オレは24時間体制で待機しているんだ。え?大変じゃないかって?そりゃあ大変さ。だが、頼ってくれる人のことを思えば大したことはないさ。

そんなことより、俺は少し戸惑っている。何故かって?これを見て…いや、プライバシーの侵害になるから写真がないんだ。聞いてくれ。


飲食店での事だ。トイレ前の洗面所で手を洗っているオヤジさんがいたんだ。食事の前だから手を洗う。当然の事だ。No.6 CH.は洗面所の奥にあるトイレに入りたいところだったのだが、ソーシャルディスタンスの確保のため、オヤジさんが手を洗い終わるまで待っていたんだ。

オヤジさんは丁寧に手を洗っていたのだろう、No.6 CH.は1分以上じっと待っていた。オヤジさんがペーパータオルで手を拭き、やっとトイレに入れる、No.6 CH.はそう思っていたと思う。しかし、次にオヤジさんがとった行動はトイレに入るだった。

ほう、トイレに入る前にも手を洗うとは、なかなかいい心掛けだ。

トイレから出てきたオヤジさんは、同じように手を洗った。いい心掛け…いや、これが当たり前なのだが。

そんなことがあり、やっとトイレに入ることができたNo.6 CHだった。




が、話はそれで終わらない。


そのオヤジさん、便器の中に黄色味がかった水と俺の切れ端を流し忘れて行ったのだ。

それに気がついたNo.6 CHだったが、なにも言わずにレバーに手をかけ水を流した。その後、自分の用を済ませ、便器の縁を拭いた後に水を流し、スッキリした顔で出ていった。



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マガジン『生まれ変わるなら ~意味深な話~』

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