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降り積もった雪はまるで…

年明けすぐの三連休は、山形県の蔵王温泉スキー場に行くことが恒例になっていた頃の話。

金曜日、残業もそこそこに逃げるように帰宅する。2泊3日の蔵王温泉スキー旅行に行くために。

愛車のタイヤは、先週の休みにスタッドタイヤに交換してある。スキー板のワックスは帰宅してから。翌日の天気予報を参考にしてホットワックスの種類を決めるため。

ワックスをアイロンで溶かし、滑走面にポタポタと垂らしていく。滑走面に垂らしたワックスの上にシートを置き、アイロンで均一に延ばす。ここでコーヒーを一杯。冷えて固まったワックスをスクレーパーデ削り落とす。よく滑りますように、と念を込めて。仕上げはエッジについたワックスの除去とブラッシング。一連の作業はスキーに行くための儀式。

朝から目一杯滑るために、荷物を車に積み込み早々に出発する。はやる気持ちが押さえられない。『私をスキーに連れてって』なら、カセットデッキにテープを押し込むシーンだが、僕はCDを飲み込ませる。曲はユーミンじゃなく、お気に入りのウインターソングだ。記憶に残るのは槇原敬之の『STRIPE!』。その歌詞に、明日からの自分を重ねて弥立つ。

東北自動車道を北上する。時間はたっぷりある。
同乗者はいない。夜行なので、眠くなったらPA・SAで仮眠するという、ほぼ各駅停車のドライブ。

時々、車外温度計の表示をみる。北上するにつれて徐々に気温が下がっていく。やがて雪が降り始め、空から舞い降りてくるはずの雪は、こちらに向かって飛んでくるように錯覚する。

道路に落ちた雪も溶け残るようになり、少しずつ雪が降り積もっていく。雪が積もったばかり道路を走るのは好きだ。スタッドレスタイヤのサイプが雪面を掴んで進んでいく。僅かなロードノイズが心地よく耳に響く。山形自動車道の山形蔵王インターチェンジを降りると、目的地まではあと少し。

蔵王温泉スキー場近くの駐車場に到着する。昂った気持ちを抑えるために車外に出て深呼吸する。吐く息が氷る程凍てついた空気は、身が引き締まる感じがして気持ちいい。

空気が照明の灯りに反射してキラキラと輝いている。降り積もった雪の結晶が創る雪面は、まるで白い星空のようだ。

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