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お魚ぴょんぴょん さくらの滝

 一度行ってみたかった場所があった。北海道は清里町、夏に「サクラマス」が、産卵のために、高さ2.5メートルの滝の上に向かって飛び跳ねるシーンが見られる。その名も「さくらの滝」

 2022年の夏休み、週間天気予報を見るとほとんど雨。たまたま最初の2日間はそんなに雨が降らさそうで、すかさず車中泊の準備をして清里町に向かった。カーナビで「さくらの滝」を検索すると出てきた。途中、このような看板も多くあるので、迷うことはない。

迷うことはない

 牧草ロールが転がる草地を縫って、到着した。大型バスも停められそうな大きな駐車場から、歩くこと30秒ほどでその光景が広がっていた。


 しばしの間、その光景に見とれてしまった。タイトルに「お魚ぴょんぴょん」なんて”ふざけた感じ”で書いてしまったが、そんなゆるいレベルではなく、そこに広がっているのは、本能をむき出しにした壮絶な生存競争。大きい魚も小さい魚も、そして赤く染まった魚体をもつ魚たちが必死にその滝へ登っていこうとしている。

 何百分のいちなのか、何千分のいちなのかわからないが、一生かけても登れない魚たちのほうが圧倒的に多いであろう。そんな姿をずっと見ていると涙が溢れてきそうだ。と、我に返り、こちらもその姿をなんとか写真に収めてやろうと、一眼レフ片手に必死にシャッターを切る。

 結果は惨敗。失敗写真の山。
それでも、こんな感動する光景を見れたのは、久々で、はるばる車で6時間かけて来た甲斐があった。

きれいな赤い模様のついた個体も
縦位置

 もし、これからここへ行って、写真を撮ろうと思っている方がいれば、伝えておきたい。

「縦位置で、
 滝壺が入るように、
 そして魚たちの並びにこだわって!」

最後までお読みいただきありがとうございました。

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