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四方山クリスマス

ところでわしの職場は思いっきり観光地でありデートスポットにある。
年がら年中キラキラしているけど
この時期はそこに拍車がかかるので街全体が浮かれているような感じになる。
言うまでもなくわしもカミさんとクリスマスの雰囲気を楽しむために1週間前くらいに街へ行く。
仕事の日はうんざりしてるくせにね。

クリスマス。
信仰を持ってるわけではないけど好きな時期だ。
何となく街全体が明るい雰囲気になっている感じがするし、
灰色のコンクリートだらけの街がカラフルになり柔らかさというか優しさのようなものを感じるからかもしれない。
もちろん様々な理由でそれどころじゃない人もいるので嫌いな人もいると思う。
まぁ日本は幕の内弁当みたいに美味しいどこ取りで
楽しそう(経済が動く)なイベントは片っ端から取り入れているから嫌いなものがあって当たり前。
ただクリスマスで盛り上がってる時にあえて言うなよ…とは思うけどね。

さて。
わしは可もなく不可もない中流家庭で育ってきたからクリスマスはオカンが作ってくれるごちそうとケーキが楽しみだったし、
祖父母から届くお小遣いでおもちゃや新しいファミコンソフトが買えることもあって首をながーくして待っている子どもだった。
(毎日クリスマスなら…と考えるアホな子どもとも言う)
親父が流すJAZZのクリスマスソングとキャンドルの灯りで過ごしながらシャンメリーを開けるとちょっとだけ大人になったような気がしていた。
(下戸なので未だにシャンメリー)
反抗期を迎えてもクリスマスだけは家族で過ごしていたから基本的には仲が良かったんだと思う。

わしは二十歳のときに初めて家族以外の人とクリスマスを過ごすことになるんだけど、
それがカミさんなので幸運なことに今のところは1人で過ごしたことがない。
ご多分に漏れず夜景だディズニーだと浮かれていたこともあったけど、
気づいたら我が家の食卓にカミさんも並ぶようになっていた。
実家を出てからは双極症が落ち着かなかったのでカミさんと自宅で過ごすようになったけれど、
わしはケーキを作ってカミさんは料理を作って…と
手作りクリスマスを楽しむようになった。
何よりそれを知ってしまうと予算的にも体力的にもめちゃんこ楽なのですっかりおウチでクリスマスが定着している。
唯一なくなったのはプレゼント。
よほど欲しいものを把握できていれば別だけど
(してるけど財政的に無理…とほほ)
誕プレとともに原則やめることにした。
それよりも例えばオードブルやケーキに使うフルーツを贅沢にしたり花束を豪華にしたほうが2人で楽しめるからね。
クリスマスツリーを一緒に飾ったりして特別なイベントだからこそ充実した時間にすることを大切にしていくようになってきた。
(カミさんいわく物を増やすのがイヤというのもありますが…)

だから今年もプレゼントはない。
いや…正確に言うと24日に代々木第一体育館で開催される布袋さんのツアーファイナルのチケットはわしが用意したのでプレゼントみたいなものだけど、
モノよりも時間なんだ。やっぱり。
共に過ごしてくれることが何よりの贈り物だし何よりも嬉しい。
クリスマスにライヴだぜ!と言いつつも別枠で少し遅いおウチクリスマスを設けているくらいだからわしにとってはやっぱり幸せの象徴みたいな感じなんだろうな。
イエス様に感謝はしないけどカミさんをはじめ家族に感謝する日。それが日本のクリスマス。

世知辛い世の中だから誰もが過ごしたいクリスマスを過ごせたら良いなぁと思いつつ…
そうもいかない現実を知っているのでサンタさんが頑張ってくれることを祈るしかない。

せめてこの日くらいは誰かを罵ったり妬んだりせずに優しい時間を過ごせたらと。
子どもたちには夢を見させてあげられたらと思う。

分かってますよ。綺麗事なのは。
あまりに世の中が汚れてるもんだから綺麗事でも言っておかないと希望が潰える。
クソみたいな大人の都合で弱い立場の子どもたちが割りを食うなんてことは避けないと。
じゃないとサンタさんに
「庶民の感覚を身につけたまともな政治家」を頼むしかなくなる。
おぉやだやだ…くわばらくわばらのつるかめつるかめだぜ。

と、まぁわしは本当に苦しいことが続いているけれどなんだかんだ幸せなんです。
精神障害になることは辛いことだし不幸なことだと思うけれど幸せになれないというわけじゃない。
もちろん簡単じゃないから軽々しく言うことはできないんだけど、
不可能じゃないと思っている。
何を持って幸せと言うかによるかもしれないけれど。

今、ひとつだけサンタさんに頼めるものがあるとしたら…
先週から危篤に陥っている祖母に元気を届けて欲しい。
どうかお願いします。

つーことで湿っぽくなりそうだから今回はこの辺で。
ちょいと早いけどメリークリスマス!
そしてお約束の…アディオース!

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