第四十一候 天地始粛(てんちはじめてさむし)
天地始粛(てんちはじめてさむし)。静粛の粛には、静まる、弱まるという語義があるそうだ。まだまだ、暑さが弱まったとはいえない気候ではあるが、朝晩の風や虫の声には僅かに秋の気配を感じる。
下鴨ロンドの庭でも、草木に水やりをしていると虫の声が聴こえる。少しく涼しい日には植物たちが、内側から膨らむような緑を陽に向かって伸ばそうとしているのを、見て、取って、感じるときがある。
今週末は、この頃の常として野分(のわき)が来ると言われている。終に、残炎(ざんえん)を粛する大風となるだろ