第二十五候 蟷螂生(かまきりしょうず)
今年は梅雨の気配が遅いような気がする。紫陽花(あじさい)が好きな身としては、外でゆっくり花を楽しむことができて嬉しい。
梅の実が熟す時期である梅雨には、蟷螂や蛍たちが草の間に、花の間に現れる。他の虫たちも盛んになり、暑くなり、雨が降り、良いことばかりでもない初夏が来る。
夏は、暑いので苦手だ。でも、その暑さの元である陽のひかりは、緑を際立たせてうつくしい。いつか、「夏の陽の緑に浮かぶ木々を見て」と上の句詠んだことを思い出す。
陽光、紫陽花、蟷螂、蛍、それぞれがどこか、私