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遠崎史朗x中島徳博『アストロ球団完全復刻版全5巻』

再読だが以前読んだのはセレクション版全12巻のため、著名人による各巻末の解説や番外編「激突!!日米超人野球の巻」は初読。

壮絶な野球マンガとして伝説級の扱いをされる本作。

特に後半の対ビクトリー球団戦は常軌を逸した数多のエピソードで野球の枠をはみ出しまくっているが、個人的によくできていると思うのが、あまり言及されない終盤のきな臭い利権絡みからのラストの締め方。

激昂する球四郎を制しておいての球九郎の一撃はシンプルにスカッとするし、同胞のために涙する球四郎の姿は、かの激闘があってこそのもの。



バロン森の「アストロ超人、あいつらみごとなバカだぜ!なんのうたがいもなく野球に命をかけている。この味けねえ時代にいてもいいじゃねぇか、そんなバカがよ!」は名言中の名言。

また5巻335ページは上段の3コマだけで怒濤の擬音ラッシュ。

「おめえのファイナル魔球にゃ一本足でじゅうぶんだってえことだ!」と即席の一本足で左打席に立つ球七〈ギュラウッ〉。

対する投手球四郎、「イキがりだけじゃ勝てへんでえ〜っ!」と指でボールを弾いて回転させる〈ピッキュルー〉。

からの「このくされガキが〜〜っ!!」と執念の一投〈ガワァム〉。

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