駅前で肉まんを食べる


駅前で肉まんを食べる
人目も気にしないままに

駅前で肉まんを食べる
寒さにからだ震わせながら

雨の中肉まんを食べる
傘をさす手間さえ惜しくて

がむしゃらに肉まんを食べる
嫌なこと全部忘れ去りたい

ああ、今この瞬間
こんな僕を受けとめてくれるのは
肉まん
間違いなく君なんだね

肉まん肉まん肉まん肉まん
だけど君はあっという間に居なくなって
また僕を寂しくさせるよ

少しだけあたたまった心をのせて
びしょ濡れの自転車で帰る
君がくれた温もりが
僕の中から消えてしまう前に

みなさんも駅前で肉まんを無心に食べる若者を見かけたら
あたたかい目で見守ってあげてください。

では。

(画像はsasaさんからお借りしました。ありがとうございました。)

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