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便利屋になりたくないなら「お客様スタンス」は辞めよう

こんにちは。平塚です。

先日書いたnoteが想像以上に沢山の人に共感して頂き、嬉しい反面、反省文が拡散されて非常に恥ずかしい限りです。

さて、このnoteを自分で読んで見たときに、大学時代のとあるパワーワードを思い出したのでその話をしたいと思います。

主にマーケティング実務担当者に向けての小話です。

「お客様スタンス」にとにかく厳しかったサークルの飲み会

私は慶応テニサー代表というまばゆい限りの輝かしい経歴があるのですが(自虐)、とにかく飲み会がストイックで、週4~5回の飲み会で潰れるほど飲んでいました。

飲み会の場で価値を出していないメンバーに対して「お前、お客様スタンスかよ」というお叱りがよく飛んできていたのを覚えています。

どういう人を指すかというと、こういう人です。(新入生や女の子を除く)

  • 話しかけられるのを待っている

  • 話しかけられても、ノリが悪い

  • 盛り上げようとしない

  • 幹事に文句を垂れる

  • まわりに気を遣えない

つまり、飲み会に参加してるのに楽しまれに来ている人=お客様というニュアンスでした。

今思えば楽しければ別にそれでいいじゃんと思いますが、当時は飲み会に命を燃やしていたので、妙に飲み会に本気だった模様です。

飲み会はみんなで楽しくするもんだと。
懐かしいですね。

※注:もちろん飲みたくない人に無理やり飲ませることはありません。来なくなっちゃうし、色々大変なので。

社会人で言うと「お客様スタンス」はどういう状態?

さて、飲みサー時代の「お客様スタンス」という言葉を社会人で表すと、どのような状態でしょうか。

  • 自分がやりたいことや、権利だけ主張する

  • チームや事業の都合よりも、自分の都合を優先させる

  • どこか、学ばせていただくという姿勢が抜けきっていない

  • 上司から許可や承認を得られないと、動き出せない

  • 人の決めたことに付いていくだけ。でも文句は言う

言い換えるならば、主体性がなく、自分自身が価値(バリュー)を出すという事に鈍感で、受動的に仕事を行っている状態と言えるかもしれません。

マーケ担当者はなぜ「お客様スタンス」だとダメなのか?

さてこの「お客様スタンス」。
つまり受動的で、価値の発揮に鈍感なことがマーケ担当者にとってどのような弊害があるのでしょうか。

①マーケティングは価値を創造する仕事だから

マーケティングの本質は、顧客にとっての価値を創造し、それを伝えることにあります。

マーケター自身も自分がどのような価値を提供しているのか、常に意識して仕事に取り組むべきなのではと思います。

自分の価値に鈍感なことはマーケターとしては非常にまずいと思います。

いま、自分がどんな価値を出せていて、その対価を報酬として得ているか。
という感覚がない人が、自社の商品の価値とお客様からもらう対価に敏感になれる
とは思えません。

価値を発揮するのではなく、価値を見出されるのを待っている人は「お客様スタンス」と呼べるのではないでしょうか。

②マーケティングは決断が重要だから

前回のnoteの内容と重複しますが、マーケティングは、状況に応じた柔軟な判断と責任を伴う決断が求められる仕事です。

そのため、お客様スタンスで「学ばせていただく」という姿勢では、決断を避けることになり、マーケティング活動が停滞してしまいます。

マーケティングには、一つの正解や決まった手順が存在しません。

お客様スタンスだと、自分から意見を出すことを避け、上司や他人の意見に従う傾向が強くなるでしょう。

これでは新しいアイデアや戦略が生まれにくくなりますし、失敗から学びも得られません。

マーケターはお客様スタンスを避け、積極的に自分の意見を表明し、リスクや失敗を恐れずに決断を下すことが最大の経験になるはずです。

③ただの「便利屋」になる恐れがあるから

個人的に一番怖いのがコレです。

人から求められていることだけをしていると、マネジメントコストがかからない便利屋として仕事を続けることになり、キャリアを切り開けない恐れがあります。

どうなるかというと

  1. 自分の価値を理解できていないから、待ちの姿勢になる

  2. 人からお願いされたことを、積極的に対応し、頼られる

  3. いつの間にか便利屋になっていて、スキルや経験の軸が無くなる

  4. 便利屋に耐えきれず、やりたい仕事を主張するが、Whyの説明ができない

  5. Whyが「やりたいから」以上に説明できず、ただのワガママに聞こえる

というストーリーが解像度高くイメージできます。

自分が発揮できる価値に鈍感で、その価値を磨くこと無く、与えられた仕事をこなすことが価値だと思ってしまうと、ただの便利屋になってしまいます。

いままで受け身だった人が、突然やりたいことを主張しても「こいつはお客様スタンスだな」で一蹴されます。

便利屋が、やりたいことを主張しても手遅れです。
もはや環境変えるしか無いかもしれません。

業務の幅を広げたい、サポーターとして人の役に立ちたいなら良いですが、マーケターとして成果を出したいなら避けるべきでしょう。

「お客様スタンス」はやめよう

オジサン上司の飲み会の説教みたいな内容で大変恐縮だったのですが、ビジネスの場で「あぁ、この人はサークル時代言われてたお客様スタンスの人だ!」というケースを見かけることがよくあったので前回のnoteの延長線で話しました。

「脱お客様スタンス」の方法は簡単です。自分の価値を客観的に見つめ、価値を発揮することに集中し、貰っている給料(以上)分の働きをするために主体的に動くように意識するだけです。

行動に移すのは難しいことですが、意識するだけなら簡単です。

私も新しい職場ではまだ「お客様スタンス」から抜け出せていない気がしますので、一緒に頑張りましょう。

さて、(ありがたいことに)マーケティングのノウハウや手法論に関する情報は世の中に沢山溢れていていますが、個人的にマーケターとして一番の壁だったのは「実務実行力」だったので、今後も定期的にこういう話をしたいなと思っています。

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それではまた。

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