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「ぬいぐるみ」でクラウドファンディングを立ち上げることについて、先人に学ぶ

前回までのあらすじ

ぬいを動かしたいという野望を持った会社員の私が、ひょんなことからクラウドファンディング(以下、CF)を立ち上げることに。一体どうなっちゃうの?!
プロジェクトの構想、詳細は以下に記載。

さて、CAMPFIREにて単純に「ぬいぐるみ」で検索するとちょっと信じられないくらいの数のプロジェクトが出てくる。これだけでクリエイターの多さを物語っている。

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そんな大量のぬいぐるみプロジェクトのひとつに、これから私も加わろうとしている。
現時点では、絶賛CFページを作成中だがこれがなかなか難しい。しかし前述の通り、私には多くのぬいぐるみプロジェクトの先輩方がいる。今後どのようにプロジェクトに取り組んでいくべきなのか、先人たちから学ばせていただこうと思う。


沢山のぬいぐるみプロジェクトから、選んでもらうために

膨大な量のぬいぐるみプロジェクトの中から私が心惹かれたのがこちら。

自分の持っているぬいぐるみやおもちゃを使って、作家さんがダルマやコラージュアート、椅子、更にシャンデリアにしてくれるというもの。
作品自体はもちろん素敵だが、それを自分の持っているぬいぐるみやおもちゃで作ってくれるなんて最高すぎる。
リターンの価格はどれもそこそこのお値段だが、素敵な作品を作られる作家さんであることは画像を見ても分かるので、適正価格と言える。
とはいえ正直なところ、この価格を高いと思うか、適正と思うかでかなり分かれると思うので、結構思い切ったプロジェクトではあると思う。万人受けはしないけれど少数にニーズがある。私もすでに終了しているプロジェクトだが、正直支援させていただきたかった……

「行き場をなくしてしまったぬいぐるみやおもちゃを、新たな形で生まれ変わらせる」という点も素敵だ。好きなものはいつまでも好きでいたい。子供の頃はいつも抱きしめていたぬいぐるみだけど、いつしか押し入れに仕舞われっぱなしに……なんてことはよくあることだ。
おそらく普段はご自身で作品に使うおもちゃ等を選んでいるだろうが、この支援者から送られたぬいぐるみやおもちゃを使用して作品を作る、というスタイルはCFならではではないだろうか。
支援者としても思い入れのある物が、新しい形になってまた一緒にいられるというのは嬉しいものである。やはり、自分が好きなもの、大切なものはいつまで経っても好きで大切なものである。
また、CFページ内の見出しや、画像もプロジェクトの世界観を表し、かつとても見やすい。ビジュアルについても参考にさせていただきたいプロジェクトだ。


AI+ねこ(キャラクター)

また、こちらのプロジェクトはぬいぐるみ関連とはちょっと違うが、最終的にぬい好きをターゲットにされているのでは?と思ったので上げさせていただく。

IT企業のオリジナルキャラクターのキュイがメインとなり子供たちにITについて教えてくれるような絵本の制作プロジェクトである。
Instagramに投稿されている、日常にちょこんと紛れ込むぬいぐるみのキュイの姿がなんとも可愛らしい。リターンにこちらのオリジナルキャラクターのぬいぐるみがあったので、「ぬいぐるみ」で検索した際にヒットしたのだが、ぬいぐるみのリターンもとても人気だった。この点から、おそらくInstagramでのぬいの固定ファンがいると予想される。
その他にもリターンの種類が多く、これからの教育的視点から見ても需要もありそうで、多くの支援を集めるも残念ながら未達成となってしまった。

目標金額が高めに設定されているので、設定次第で達成になったのではないかとも思うが、文字が多く個人的にはCFページがやや固いように見えた。
せっかく親しみやすいオリジナルキャラクターがいて、とっつきにくいシステムの入り口になっているのだから、ITらしからぬページのレイアウトにしても良かった気がする。
おそらくITになじみのない教育者層や、保護者がターゲットだったのかと思うが、その点がちょっと伝わりにくかったのかもしれない。
メイン画像もトップ画像にキービジュアルのみなので、絵本の制作というのがちょっと伝わりにくい。プロジェクト一覧で表示された場合に、トップ画像だけを見て何のプロジェクトなのか伝わるかどうかは重要になりそうだ。

初めて見た人間がどれだけ興味を持つかというのも重要になるので、改めてビジュアルから受ける印象というのは大事だと実感した。

ぬいぐるみ+喫茶店

こちらはぬいぐるみと喫茶店が好きなオーナーが立ち上げたプロジェクト。

ツイッター等でぬいぐるみに似たお菓子を作ったりされている店主さんが、実際に喫茶店をオープンされるために立ち上げたプロジェクト。
目標金額にはいかなかったが、かなりの支援を集めて2021年4月に札幌市に喫茶店をオープンを実現された。その熱意、見習いたい。

とても可愛らしく、機会があれば立ち寄りたい、ぬい好きは特にぬい撮りしたくてたまらないコンセプトの素敵な喫茶店だ。
CFページ内も画像が多く、とても可愛い。もったいないと思うのが、せっかくなので見出しも画像にしてとことん作りこんでしまってもよかったのではないか。太字になっているものの、どうしても写真と文字に埋もれて見出しが見ずらくなってしまっている。
メニューについても、こだわりコーヒー等の甘いものが苦手な人向けのものが載っていると、より広い層の支援もあったのでは、と思った。ターゲットからちょっと外れている人にも興味を持ってもらう、という余裕もあるとよいのかもしれない。世界観が確立されているがゆえの、ある種の閉鎖空間が出来上がってしまった。CFにおいてはオープンさが求められるのかもしれない。

ペット+AR

自分が目指す世界観と似ていると思ったのがこちらのプロジェクト。

なんと、猫ハウスをアプリを通してみるとARキャラクターが出現する。
段ボール製の猫ハウスもとても可愛く、ペット好きだけではなくぬい好きにも刺さりそうな魅力的なプロジェクトだ。
CFページ内容も動画や画像が非常に多く分かりやすい。リターンの種類も豊富だ。だが、こちらも残念ながら未達となっている。
CFページのクオリティも高く、魅力的なプロジェクトなのになぜ支援に繋がらないのか?
予想でしかないが、もしかしたら見られる分母が少なかったのではないだろうか。つまり、発信が足りていなかった。もしくは見て欲しいターゲットに届いていなかった。
オーナーさんのプロフィールを見ると、Twitterアカウントしかない。CFページの最下部に、おそらく個人HPのアドレスもあるがあまりにも目立たなすぎる。
そしてこちらのプロジェクトも見出し画像がシンプルすぎてプロジェクト一覧で見た際に埋もれやすいのだ。ページを開いてさえもらえれば魅力的なものであることが分かるのに、そもそもページを開いてもらえていない可能性がある。

また、CFページ構成は分かりやすいがオーナーさんのこのプロジェクトに懸ける想いというのが残念ながら記載されていない。
「なぜ立ち上げようと思ったのか」「手に取ってもらいたい理由」等、心に訴えかけるメッセージのようなものが、ページの中に少しでもあるといいなと個人的に思った。

『見つけてもらうこと』と『読んでもらうこと』

偉そうに色々と書いたが、どれも高額の支援を集めているプロジェクトである。だからこそ、あと一歩で達成できなかったプロジェクトについては学ぶことが多いように感じた。沢山の人の心を動かしたプロジェクトということで、本当にオーナーさん達を尊敬する。改めて沢山のプロジェクトがあって、沢山の人の想いが込められていると感じた。
本当にちょっとのことで人に与える印象は変わるし、支援をしていただくことはもちろんだが、どうやったら目にとめてもらえるか、読んでもらえるか、実はそこが一番難しいのではないだろうか。
どれほど中身がしっかりしていても、そもそも見つけてもらえなければ意味がない。当たり前だが、支援してもらえるかどうかはその次の話だ。
これはnoteでも言えることなので、本当に難しい。

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