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Nasir Jones曰く"書いたった"

Nasir Jones曰く「睡眠は死のいとこ」


Illmaticの衝撃から2年後の96年に出たNasの2nd”It Was Written”
リアルタイムでこの作品を買ったり聴いたりしてはいないけど
Illmaticの濃さと比較されて「Dr DreにLauryn Hillだ?売れ線狙いやんけ。」等々、発売当時はそんな評価が高くなかったらしいです。
映画とかでもある”2作目はコケる”というジンクスを地で行った感もありつつ
その影響か知らんがIllmaticからの12インチのシングルカットは5曲とアルバム収録の半分位に迫る位に多いが”Street Dreams””If I Ruled The World”の二枚だけ(USプレスに限る)と少々寂しいです。

時が経ってから本アルバムを聴いた身としては媚びてる感じは無かったし、バランス良くて好きなアルバムという評価です。
アルバムオンリーでDJ Premier作、自信を銃に例えた"I Gave You Power"
Mobb DeepのHavoc作かつ客演してるクイーンズ臭しかしない”The Set Up”、The Firm名義で出る前の”Affirmative Action”が先行で収録されてたり"Shootouts"”Watch Dem Ni**as””Take It In Blood”等々、かっちょいい曲が多いのに不遇な扱いだな。と思う我在り。
ただやっぱり96年というゴリゴリな「HipHopってばアングラな音楽よな」という時代背景を鑑みると若干大衆向きには作られてるから上記の評価というのは理解出来ますな。

Nasir Jones曰く「半分人間、半分脅威」

またIllmaticとの比較になってしまうが近年Illmaticに収録されなかった曲やそれ以前の曲、収録曲のデモ等々かなりの数が発掘されていますがIt Was Writtenからは自分が知りうる限りデモは1曲しかないかな?と思っております。
(ホントは「あのお蔵がアレの原曲だよ」みたいなのあるんだろうけど・・・)

それがコチラ”Sinful Living”というブートでしか存在しない曲がソレです。

Pro.The Trackmasters

これ知ってる人は知ってると思うんですが後に出る”Street Dreams”のR Kellyが歌うRemixのビートなんです。
(コチラのフックを歌う女性歌手はBilly Lawrenceです。)
早い話、Street Dreamsと並行してレコーディングしていた?時点で制作されてたけどお蔵入りになりビートをそのまま流用してます。

オマケにこのブート、流失音源をそのままプレスしたようなので音がめちゃくちゃ良くない上に最初のフックで終わってしまうくらいに短い(収録時間約1:30くらい)ので100円棚に落ちてても使いづらいので買うのは正直オススメしないです。
ほぼコレクターズアイテムに落ち着くかな?と

Nasir Jones曰く「犯罪者の言葉をバイオリンみたいに奏でるよ」

ただスゴイ事に最近、この曲のフルバージョンが発掘されてたみたいでその全容が聴けます。
もうね。音が良いだけで感動ものですが単純によく見つけたよな~。


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