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パキスタンの絶滅危惧種ユキヒョウ
雄大なカラコルム山脈、ヒマラヤ山脈、ヒンドゥークシュ山脈に囲まれたパキスタン北部の山岳地帯には、絶滅危惧種でもあるユキヒョウが生息しています。この大きなネコ科ヒョウ属に分類される動物は、標高 5,000 メートルある山岳地帯で見られ、人間が近づくことが困難なとても険しい地形に生息してます。
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ユキヒョウは高地や寒冷地に適応した身体能力を持っており、尾っぽは体長の7割以上と大変長く、体に巻きつけて寒さから身を守ったり、狩りの際にも斜面などでバランスを保つのに役立っています。ユキヒョウの体長は、オスが約 120 cm、メスが約 110 cm、尾っぽは約 100 cm、体重は 50 kg 前後あります。
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ユキヒョウは、IUCN(国際自然保護連合)が作成する絶滅危惧種レッドリストで「絶滅危惧種」に分類されています。政府や保護団体の懸命な活動にもかかわらず、毛皮用や薬用の密猟、家畜との競合による獲物の減少、害獣としての駆除などによって、その生息数は減少しています。保護活動に対する地元民の支持を生み出すためには、地域レベルでの教育と意識向上が重要な要素となります。
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パキスタンではユキヒョウの個体数を保護するために、保護活動や生態調査など様々な措置が講じられています。ユキヒョウの全個体数は約 8000頭、そのうち約 400頭がパキスタンに生息していると言われています。その規模は中国とインドに次いで世界第3位であり、パキスタンにおけるユキヒョウの保護の重要性が浮き彫りになっています。
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ユキヒョウの個体数は、パキスタンにある2つの国立公園、クンジュラブ国立公園と中央カラコルム国立公園に集中しています。これらの国立公園は中国側のユキヒョウ生息地に隣接しており、最大のユキヒョウ生息地となっています。これらの保護区は、人間の介入による差し迫った脅威を受けることなくユキヒョウが自由に歩き回ることができます。
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気候変動もユキヒョウのが減少する理由のひとつです。地球温暖化はユキヒョウとその生息地にさらなる脅威をもたらします。 気温が上昇し氷河が溶けると、高地の生態系の微妙なバランスが崩れ、食糧の獲物を獲得することが困難になり、ユキヒョウの自然環境が変化します。気候変動のシナリオによっては、2070 年までにユキヒョウの生息地の大部分が失われる可能性もあります。
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毎年 10 月 23 日は「世界ユキヒョウの日」として知られ、ユキヒョウを保護することの重要性を認識する日です。2013年にキルギス共和国で「世界ユキヒョウ保護フォーラム」が開催されたのをきっかけに、翌年2014年に制定されました。
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