パキスタン陸軍の方面隊
パキスタン陸軍はパキスタン最大規模を誇る軍の組織です。パキスタンの国土をいくつかの区域に分け、それぞれに方面隊を配置することにより、あらゆる事態に迅速な対応が可能となります。パキスタン陸軍は特定の地域を担当する方面隊、合計9つの野戦軍団(CORP)で編成されています。各軍団の指揮官は中将で、各軍団は基幹部隊として主要な作戦正面を担当する部隊(師団や旅団)が配置されています。
第1軍団(I Corps)
パンジャーブ州マングラに本部を置き、アザド・カシミールとギルギット・バルティスタンの統制線 (LoC) 沿いでの作戦を担当しています。
第2軍団(II Corps)
パンジャーブ州ムルタンに本部を置き、主にパンジャーブ州南部とシンド州での作戦を担当しています。
第4軍団(IV Corps)
パンジャーブ州ラホールに本部を置き、主にパンジャーブ州東部とインドとの国境沿いでの作戦を担当しています。
第5軍団(V Corps)
シンド州カラチに本部を置き、シンド州とバロチスターン州南部での作戦と沿岸防衛を担当しています。
第10軍団(X Corps)
パンジャブ州ラワルピンディに本部を置く第10軍団は、首都イスラマバードとその周辺地域の防衛を担当しています。
第11軍団(XI Corps)
カイバル・パクタンクワ州ペシャワールに本拠を置き、カイバル・パクタンクワ州と北部地域での作戦を担当しています。
第12軍団(XII Corps)
バロチスタン州クエッタに本部を置き、主にバロチスタン州中部および北部での作戦を担当しています。
第30軍団(XXX Corps)
パンジャーブ州グジュランワーラに本部を置き、主にパンジャーブ州北東部とインドとの国境沿い、特にカシミール地方での作戦を担当しています。
各軍団はさらに、それぞれの担当分野での軍事作戦の効果的な指揮と管理を促進するために、師団、旅団、その他の部隊に分割されています。 軍団の構造はパキスタンの防衛戦略と作戦計画において重要な役割を果たしています。