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南極条約とは? 動物との接し方

ペンギンやアザラシ、オットセイ、クジラ、シャチ。南極には多数の動物たちが生活をしている。南極は極めて過酷な環境にあり、動物たちも生き抜くことが厳しい世界である。そんな南極に人間が調査をするために立ち寄ることが多くあるのだが、そのさいには「南極条約」を順守しなければらない。

南極条約とは?

南極条約は1959年に決められた南極地域における取り決めである。45か国がこの条約を守っており、日本、アメリカ、イギリス、フランスなどを筆頭にこのルールを順守したうえで南極で調査活動を行う。南極条約で定められているルールには平和目的だけに使うこと、戦争のために利用してはいけない、核実験の禁止などがある。また科学者たちは国を跨いで調査の計画を互いに共有したりすることも義務付けされている。

動物のふれあいはどうなる?

では南極で調査をするにあたって動物達の扱いはどうなるのか?実はかなり細かいルールが決められている。

群れを乱さない

科学者や調査チームは動物の群れを意図的に荒らしたり、脅威を与えることは認められていない。これをやってしまうことにより生態系を乱すことになるからである。

餌を与えない

科学者や調査チームは無闇に動物たちに食べ物を与えてはならないとしている。これは動物にエサを与えることで、人間についてきてしまうことがあるようだ。ペンギンなどがまさにそれ。彼らは人間を怖がらない。餌を与えることで付いてきてしまう可能性がある。

観察や撮影をする際は5M以上空ける

動物の撮影をする際は近距離での撮影は禁止されている。近場でフラッシュすると、動物たちが怖がってしまう可能性がある。

触らない

科学者や調査チームは動物に触ることを禁止している。

持ち帰り禁止

動物の持ち帰りは禁止されている。南極の動物はそもそも絶滅危惧種に指定されていることも多く、ワシントン条約に掲載されているケースも多くある。

ペンギンはなぜ人間を怖がらない?

そこら辺にいる犬や猫は人間が近寄ると怖がってすぐに逃げてしまう。しかしペンギンはそれどころか、人間に近寄ってくるのだ。これはなぜか?一般的にペンギンの天敵はサメやシャチなど海中に多く、陸上にはワシやタカくらいしかいないからだ。陸上には天敵がいないので警戒心が薄いと言われてもいるし、二足歩行の人間を仲間だと思っている可能性もあるという。


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