楽天証券の証券口座を開いて楽天カードも申し込んだ話

※こうすれば必ずもうかる！！皆も株取引しようぜ！！みたいな宗教勧誘は１ミリも書かないのでご安心を。

実を言うと、株取引や信用取引には2008年の時点でかなり興味を持っていた。
当時はリーマンショックの直後で、ニコニコでテキサス親父の動画なんかが右翼系に再生されていて僕もそれを喜んでみていた気がする。

東日本大震災発生時は核エネルギーがやはり危ないという流れになり、自然発電や旧来の火力発電に注目が集まったとか、中国でレアメタルが～とか、国がお金をぶっこむ場所はここだ～みたいな情報がたくさんあって、固い場所に投資をすればいくらでも儲けられたと思う。

ちなみに、幸か不幸か、リーマンショック～東日本大震災時日本人は確か保有している株式の塩漬け、すなわち放置を選んだ。
神様に任せて、値段が戻ってくれることを祈った。
結果的に、資本主義の大原則として市場はいずれ正常化するので、倒産して紙切れになった株式以外はそこそこの値段に戻っただろう。

これはある種、日本人の国民性を表していて、1度組んだポートフォリオを崩すことに抵抗があるという方が多いのだと思う。
ポートフォリオを修正することは、自分の投資判断が間違っていたことを認めることにもある意味なるので、プライドが高い人は嫌がるし、投資で「失敗した」という心理的負担を背負いたくない人も嫌がるのだろう。

となると、日本人の銀行好きもうなずける。
基本的にお金についてあれこれ考えたくないし（それは下品にさえ思える）、減るリスクを冒すくらいなら銀行で十分というわけだ。

これはある意味非常に良いことであり、悪いことでもある。

投資に頼らず、実直にいつまでも高いスキルを持った国民が労働を行うというのは間違いなく良いことだ。
しかし、そんな国民性だからこそ、世界経済の中で搾取の対象となりえる。

話を少しずらそう。

もし君が年収1億円を稼いでいたとする。君は毎日8時間欠かさす仕事をしたうえで、3時間の勉強をしている、規則正しい生活を送り、周りからの信頼も厚い。

そんな君はこう思うだろう。
「僕の現在の社会的地位は僕の努力で勝ち取ったものだ」と。

博学な読者は僕がマイケル・サンデルに影響されていることに気づくと思う。
それでいてその説を支持していることに。

これを読んでいる人が何らかの努力をしているならそれは間違いなく美しいことだ。
しかしその努力の成功の要因は、必ずしも自分だけが握っているわけではない。

例えば世界経済を大きなバスケットに詰め込むと、年間の平均で数%の成長が見られる。
君がもしお金持ちで1億円の金融資産を持っていて、それを全て投資に回しているとする。
仮に5%の利率が得られ、利子も追加で投資するとなると、10年間で税金ももちろんここから引かれるが4000万円近く儲かることになる。

このような年間400万は投資で稼ぎ、他に仕事もしている家庭と、毎月暮らすのがやっとの家庭で差ができないはずがない。

君がもしマイケルサンデルが経営する東京大学に受かったなら、恵まれた環境でたまたま両親が東京大学に行くことを応援してくれて、それに見合う実力も偶然持ち合わせていたことを祝福しますと合格上に手紙が添えられていることは間違いないだろう。

僕が何が言いたいのかというと、世の中には「存在しなくていいお金」が増えすぎてしまったんじゃないかということだ。
世界中の商品の価値がおにぎり1000個分なら、おにぎり1000個分とそれを融通しやすくするだけの余分なお金（信用）があればいいはずなのに。
今世界にはおにぎり1万個分くらいのお金があふれていて、更にはビットコインが生まれたりなんなりとなっている。

それだけ、貨幣の価値が薄まる要因は世界経済にあったはずなのに、相変わらず先進国の貨幣価値はある程度の物を指している。
僕は学がないので、具体的にどこがとは言えないが、これがおかしいと思い続けている。

もしお金＝商品が本当に結びついているのであれば、世界の半分の富を持っている数百人が世界中にお金をばらまけば、貧困は解決するのだろうか？

こういった根本的な疑問に、資本主義経済は明確な答えを出していないと僕は思っている。
とりあえず10年くらい勉強したり自説を提唱しているが、あまり受け入れられないので、もしかしたらかなりとんちんかんなことなのかもしれない。

そうは言っても、世界の金持ちに歯向かうこともできなさそうなので、現在の長期的視野で見れば資本主義経済は成長していくからポートフォリオを組もうぜってことをやっておこうと思い、楽天証券と楽天カードを作った。

という話。

貨幣価値が薄まる＝貨幣による人の支配ができなくなるってのが嫌で金持ちは金持ちでいたいんだろうなあと考えると夜も12時間しか眠れません。

おしまい。