「情けは人の為ならず」の話


こんにちは、みみおわです。


このことわざ、一度くらいは聞いたことありますよね。


「情けは人の為ならず」

とは

「人に情けを掛けて助けることはその人のためにならない」

と、いうことだと思いがち(私だけでしょうか?)なのですが、これは誤った解釈なのだそうです。


正しい意味は
「他人に情けを掛けて助けることは、巡り巡って自分の為になる」


【引用:文化庁 月報 連載 言葉のQ&A】

https://www.bunka.go.jp/pr/publish/bunkachou_geppou/2012_03/series_08/series_08.html


ちなみにここで出てくる“情け”とは
“情”のことです。簡単に調べたところ、“情”とは他者に対する思いやり、と書かれていました。

なぜこの話を今日するかというと、
この言葉に関して忘れられない思い出を語ろうと思ったからです。

むかしむかし、若かりし日のわたしはとある競技をやっていました。
同じチームには、実力的に同じくらいのAさんがいました。
その頃大会を控えていました。

そのAさん、わたしと同じ技がなぜかできない。
わたしはコツをつかんでいるのでその技は楽々こなすことができていました。

どうしても出来ない、と悩むAさん。
わたしはコツを伝えました。
「ここをこうすると、上手くいくんじゃないかな?」



「できた!」


その後はその技をひょいひょいとこなしていくAさん。


遂に大会の日になりました。
わたしもAさんも競技を終え、
Aさんだけが決勝に進みました。

正直なところ、わたしはとても複雑な気持ちでいました。

みみおわ(黒)「(あの時コツを教えなければ…)」
(完全に自分の実力不足)

Aさんは決勝でも好成績を残し、
その大会を終えました。

わたしはその後、その大会が開かれていた場所の近くの友人の家に泊まりに行く予定がありました。

その友人に思いの丈を聞いてもらいました。

わたし「わたしがコツを教えたから、Aさんの方が良い成績で決勝に行ったんだけど、わたしは行けなくて、悔しかった」

友人「『情けは人の為ならず』って知ってる?」

わたし「え?他人に情けを掛けることはその人の為にはならない、って意味だよね?何か関係があるの?」

友人「本当の意味は違うんだって。『情けは人の為ならず、自分のためなり。』
だから、みみおわのしたことは間違いじゃない、自分のために、Aさんに情けを掛けたんだよ、それが巡り巡って、自分に良いことが返ってくる。だから、間違いじゃない。」


わたし「そ、そっか…自分のためかあ。。。」



その当時は友人の言うことの、本当の意味が、ちゃんと分かっていませんでした。

なぜなら、大会直後で、自分の悔しい気持ちでいっぱいだったから。


でも、その言葉は時間を掛けて、わたしの心に染み込んで来るようになりました。

日々生活を送る中で、

知っている人、知らない人関係なく、その方に助けられたり、その方の優しさに触れることがあります。

世の中のこと、万事、巡り巡っていて、持ちつ持たれつで、出来ている。

なんて気付いたのは、つい最近のこと。


わたし「(あの時友人が言ってた言葉、そういうことだったんだ)」

友人に感謝の意を込めて、の今日のnoteです。

*****

「情けは人の為ならず。(自分の為なり。)」

人は、必要な言葉と必要な時に、出逢うように出来ている。

という言葉、どこで聞いたんだろう。

そんな思い出です。

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