誇れる選手

その試合で活躍した選手がグランドにしつらえた舞台でインタビューを受ける、いうところのヒーローインタビューは今やイベント化していて甲子園球場ではバックスクリーの画面に10、9、8、7の数字が出てカウントダウンで1になると主役登場、それを見るまで誰か分からないところが味噌で見たスタンドのファンは拍手、喝采で迎えるが、そのさい選手の応対がもう一つで物足りなさを感じてきたが27日のヤクルト戦で逆転3ランを飛ばし舞台に上がった近本は秀逸だった。

 「直球をひたすら待っていた。来なくて打て無かったらそれはそれで自分が決めた事だからそのため空振り三振でも良いと思っていた。そこへ待っていた直球が来ました。良かったです」。

 この日、子供の日にちなんで小学生がインタビュー台に上がり近本に「野球を始めた動機は何ですか」「そうですね」と近本、少し考え「父と兄貴二人が野球をしていたのでそれで自然に」。

 「これからも今日のような面白い試合をしてください」これには「今日のような試合はしてる方には厳しいですが見ている方には面白いと思います。だからこれからもこういう試合をやっていこうと思います」。

 この日先発して勝利投手になった大竹も舞台に上がっていて「大事な試合で緊張した時はどうしていますか」と聞かれ「結果を考えずに目の前の1球に集中して投げています。ちよっと難しかもしれませんが」これもいい答えだった。

 話は変わるが近本はこの25日、自身のインスタグラムで離島支援に取り組む一般社団法人「LINK UP」(リンクアップ)を設立し理事を務める事を発表した。

 これまでも地元の兵庫県淡路市やオフに自主トレを実施する鹿児島県沖永良部島などの子供達を試合観戦に招いてきたがその活動を持続的に行うための団体設立で投稿の中で夢を持つ事の素晴らしさ、人との繋がりの大切さを伝えていく事を綴った。ヒーローインタビューの対応と同様、これもファンあってのプロ野球、こちらも嬉しくなる。

令和6年4月30日

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