新語・流行語から見えてくる現代の中国

「白衛兵」「西朝鮮」「外売騎手」「45度人生」「新能源人」「錦鯉」「凡人」…あなたは、この意味わかりますか?
中国ウォッチャーとして知られる著者が、新語・流行語で現代中国を読み解く。読み始めたらとまならい面白さ!

上記のサイトより

中国ウォッチャーである著者による、著者による中国での流行語の解説。内容は読むと中国人の生態や社会の変化が思った通りといえば思った通りだったのだけど、いくつか面白かったワードをピックアップしよう。

45度人生 中庸とは似て非なる生き方

かつての中国社会では経済が安定的に成長して、頑張ればある程度は豊かになることができたのだけど、経済の低成長化により、そこまでの恩恵が受けられなくなった若者たちが自分たちの世代を表現する言葉として、45度、つまり上にも下にもいけないということを言い出しているということ。
これの言葉の背景には「躺平族」と言われる中国のニートやその逆に「内巻」と言われる上昇志向しかない人たちがいて、どちらにしても、上昇はできないということである。

恐婚族 バイブルは、上野千鶴子の『女ぎらい』 

80年代生まれ以降の中国人は文字通り、結婚を恐れている、結婚を回避しているというのだが、その世代に支持されているのがあの上野千鶴子。この人、散々過去と同世代の日本人の経済力の恩恵を受けたくせに、その下の世代にはみんなで貧しくなろうとかほざくとんでも学者なのだが、彼女の主張の1つに「結婚とは妄想、自分の性的使用権を唯一の異性に排他的に使用させる契約」というトンデモ説があるのだが、なんと、中国でも一定の支持を受けているという。だとしたら、これは彼女の唯一の貢献ではないか。

上記以外にも読みどころが多いのだけど、習近平をめぐる言葉についてが一番多く、これを読むと、中国の未来が暗いことが分かり、ある人にとっては癒し、ある人にとっては暗い話でもあるが、読み手次第となるだろう。

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