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(Zapierと)AsanaとSlackで入退社・異動を管理する

2024年9月11日に開催された、Asana東京コミュニティの第1回イベントLTでお話しした内容を詳しく書いた記事です。
どなたかのご参考になれば嬉しいです。


はじめに

Asana東京コミュニティ

Asana東京コミュニティは、Asanaユーザーに限らず、「Asanaに興味のある方であればどなたでも、ぜひお気軽にご参加ください!」というコミュニティです。
実際、先日の第1回イベントでは、ユーザーでない方も複数いらっしゃったようです。東京で開催されるというだけで、東京近郊在住などの縛りもありませんので、ご興味のある方は是非どうぞ!(イベントに参加する=コミュニティに参加、という形なので、特にコミュニティへの参加申し込みはありません。次回イベントをお待ちください。)

自己紹介(いつもの)

初めてご覧くださる方もいらっしゃるかもなので、軽く自己紹介しておきます。某ソフトウェア関連の企業で法務と情シス(と人事総務)を担当しています、なかじょーと申します(ローマ字表記はNakajohの「h」がポイントです。その他、少し詳しい自己紹介はこちらにございます。物好きな方はどうぞ。)。

背景

これまでのやり方

本題です。ここでご紹介する仕組みにするまでは、以下のような状況でした。

  • 情シス

    • 入退社をスプレッドシートで管理

      • PC・アカウント周りの最低限の項目は網羅

      • 全部手入力

      • 一応人事とは共有

    • 異動は都度対応

  • 他の管理部門(人事・総務・法務 …)

    • それぞれでチェックリストなどはあった模様

問題点

そんな状況だったので、以下の問題が恒常的に発生していました。

  • 都度Slackでヒアリング(いつも必要な情報なのに…)

    • PCのスペックは?

    • 社用携帯要るの?

    • Sansanは誰に引き継ぐ? などなど

  • 人の入れ替わりで、誰が何をやるかが見えない

  • 「このサービスのアカウント要るんですけどー」って、類型的に必要なのわかるのに、言われてから対応してるとか

とにかくいろいろ漏れる…なんとかせねば!
…というところから考えたので、目的は自動化というより仕組み化でした。

考えたこと

じゃあどういう仕組みにしようかと、以下のようにいろいろ考えました。

  • Asanaがいいんじゃね?

    • 本格導入したところだし、管理部門で Asanaに慣れてもらうのにもよさそう

  • でも…

    • みんなSlackに慣れてる(ユーザー目線たいせつ)

    • Asanaのプロジェクトテンプレートからプロジェクトを作るのがよさそうだけど、タスクに個別の情報を入れたい

      • Asanaだけでは完結しなさそう

        • Asanaのフォームを使えばよいのかもだけど、いろんな作業の入口がSlackとAsanaに分かれるのは避けたい(既にSlackのワークフローを結構使ってる)

      • 一旦スプレッドシートに落として、そこからZapier動かしたら良さそう

    • 誰が情報を入力する?

      • 上長(になる人)が判断する事項がいくつか

        • 入社時

          • PCのスペック

          • 社用携帯の要否

        • 離職時

          • 各種アカウントの引継ぎ先 などなど

      • でも人事も情シスも、それぞれが持っている情報とか、社員番号の採番とかあるんだよなぁ

ということで、やっぱり入口はSlackがよさそうだなぁということになり、作ったのが以下の仕組みです。

仕組み

入退社

1. 対象
 a. 正社員(含受入出向)・契約社員
 b. アルバイト
 c. インターン
 d. 派遣社員
 e. 業務委託先

2. 流れ(太字は自動)

流れ

① 上長にSlackのワークフローのリンクを送り、ワークフローを開始してもらう
② 上長が対象者の名前その他の情報を入力→提出
③ 人事異動のSlackチャンネルで人事に通知→社員番号など入力→提出
④ 人事異動のSlackチャンネルで情シスに通知→メールアドレスなど入力→提出
⑤ 入退社管理用スプレッドシートに転記
⑥ ⑤をトリガーにしてZapierが動く(正確には、Zapierが定期的にスプレッドシートを見に行っていて、行が追加されたのに気づいたら動く感じ。Zapierの詳細は後述(4.)。)
⑦ Asanaのプロジェクトテンプレートからプロジェクトが作成される
⑧ プロジェクトの中に、個別の情報が入ったタスクが作成される
⑨ 人事異動のSlackチャンネルに、「Asanaのプロジェクトが作成されました」のメッセージと、プロジェクトへのリンクが投稿される

3. Asanaのテンプレートについて補足

① プロジェクトのタイトルに日付・名前が自動で入る
  例:「【2024/10/01なかじょーさん入社・業務開始対応」
② セクションは部署ごと
  人事・総務・情シス …
③ タスクのタイトルに「(役員 /正社員のみ)」などを記載(条件分岐させてきれいにしたいところ)
④ 関係部門全員に編集権限(みんなで気づいたところどんどん改善していこうぜ!ということで)
⑤ ポートフォリオ(xx期入退社)にも自動で追加

4. Zapierについて詳しく

Zapierの設定をご紹介します。入社時のものですが、離職時も同様の考え方でいけます。

Zap

 1:トリガーです。行が追加されたらこのZapが動きます。
 2:フィルターです。区分が「入社」になっているときだけ次に進みます。
 3:プロジェクトテンプレートからプロジェクトを作ります。Project Nameはこんな感じ↓。

Project Name

 4:タスク作成。Googleアカウントを作れというタスクに、メールアドレスを入れたいだけのシンプルなタスクです(これを増やすともっと便利)。
 5:タスク作成。入力された情報を全部入れたタスクです。

各種情報タスク

 6・7・9:条件分岐。本体と子会社で分けてます(…あれ、これ違うかも。管理シートを別にしていた気が…確認しなきゃ。)。
 8・10:Slackチャンネルにメッセージ(こんな感じ↓)。

Slackメッセージ

異動

異動は、実はAsanaのプロジェクトテンプレートから手動で作成していて、あまり書くことがありません…( Asana単体の普通の使い方…)。
∵現状、弊社ではあまり発生しないんですね。職種別採用がメインで、管理部門で対応が必要な異動が少ないのです。

テンプレート内のタスクも、以下くらいです。

  • アカウント・権限周り変更(自動化したいのですが現状手動…)

  • 人事データ変更(SmartHR・レポートラインなど)

いいところ

この仕組みのいいところは、こんな感じです。

  • 入退社・異動時に必要なタスクを全部まとめられる

  • 必要な情報も入っちゃう(異動を除く)

  • フォローし合える

  • その他Asanaのいいところ全部(雑)

  • ユーザー(情報を入れる人)はSlackでOK

問題点

雇用・契約形態にかかわらず同じテンプレートを使っているので、「メンバーの一部しかアカウントを作らないサービス」(ContractSとか)などで、担当者が都度完了にする手間が生じています。
面倒なので、うまいこと条件分岐させて手間を減らしてあげたいです。

応用ポイント

この仕組みは、チェックリストを使っているような業務で、かつ都度個別の情報をリストに入れているようなものに応用できるかなと思います(ってまぁ具体例を思いつかないのですが…。)。

また、ご紹介したものはSlackを起点にしていますが、Slackをお使いでなくても、スプレッドシートに直接情報を入力して、そこからZapierとかYoomとかでAsanaのプロジェクトを自動作成するというのでもよさそうかなと思います。
ただ、トリガーにする列には工夫が必要になりそうですね(ボタンを置いてポチッとしたらGASが動いて…とかでもよさそうですが、列で動かした方が簡単ですよね。)。「情報が揃ったらA列に○を入れる(と、Asanaのプロジェクトが作成される)」とか、そんな感じでしょうか。

おわりに

イベントでお話しした内容から(Zapier以外)それほど詳しくなっていない気もするので、「ここがわからん!」などあればお気軽にご指摘くださいませ。ブラッシュアップしていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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