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「インドのマーケットプレイス」 スタートアップ vs. 大企業

こんにちは。
山あり谷ありナカタニエイトです!

さて今回は『マーケットプレイス』について、です。

マーケットプレイスとは、ECサイト(インターネット上の電子取引サイト)の一種です。どちらかというか個人経営の小規模・零細規模の店舗や個人の出店が多いサイトを指すことが多いかなと思います。

ちなみに、「EC」については以下を参照してください。

さて、そんな『マーケットプレイス』について、気になるニュースが届きました。

インド零細商店のDX後押し、B2B流通プラットフォーム「Jumbotail」シリーズC3で資金調達

TECHABLE 2024/4/19 Enterprise

さて、今回、自分が面白いなと思った点は、記事内にも記載されている「地場系企業であるスタートアップは外資より有利な立ち位置にある」という点です。

スタートアップ(=ベンチャー)企業は、大企業と異なり「小回りが効く」という点が(唯一と言っても過言ではない)利点です。

アセット(人材、人脈、お金 etc…)の少ないスタートアップは、規模が小さい分、「大企業は合理性の観点から対応しない領域」に対して、手を打つことが可能となります。

営利企業は基本的に「より大きいな収益・利益」を生み出すために活動しています。

そのため、大企業は、その名の通り「既に大きな収益・利益」を手に入れており、新規事業で作る収益・利益は過小評価しがちという課題があります。これが「イノベーションのジレンマ」の理由です。

なので、まだ収益の乏しいスタートアップは、大企業が入り込んでいない領域に対して、手を打つことができるのです。

そのような前提がある中で、改めて記事を読むと「地場系企業であるスタートアップは外資より有利な立ち位置にある」という文章の意味がよくわかるのではないでしょうか。

しかし、昨今ではインドの人口は世界一位となっており、大きな市場となると目されています。

ですが、インドは欧米諸国からすれば、文化的・社会的に独自色の強い地域と考えられており、なかなか入り込むことができません。

そういった中で、「Jumbotail」が資金調達したという話は、今後も「Jumbotail」がインド内で伸びていくであろうことを示唆しています。

一方で、「Jumbotail」が道を整備してしまうと、大企業が入りやすくなるという課題も発生します。

どういうことかというと、インド内で「Jumbotail」がマーケットプレイスを「当たり前」、つまり、一定数のユーザーが利用するようになると、大企業はそのユーザーを奪いに来るわけです。それも莫大な人と巨大なお金を使って。

要するに、大企業は大きな収益の見込めるインドのマーケットプレイス市場に対し、「Jumbotail」がやっていることを完全にパクリ、広告宣伝費や販促費にお金をかけて大々的な宣伝や割引キャンペーン等を開催しシェアを奪いにかかるのです。しかも、スタートアップには敵うはずのない圧倒的な人員をかけて。開発も営業もマーケティングも人数・規模では、スタートアップが大企業と戦えるはずもありません。

しかし、大企業は規模が大きいということで、意思決定が遅いという欠点があります。動き出してしまえば速いけれど、動くまでが遅いということですね。

なので、スタートアップは大企業にはできない速さで意思決定をし続け、実行し続ける必要があるわけです。そうして、ユーザーを「大企業に乗り換えるよりも今のままの方が良いね」と思わせ続けなければいけません。

こうして、シェアを伸ばし続けることができれば、スタートアップは「メルカリ」のようなメガベンチャーと呼ばれるようになり、いつしか「Amazon」のような大企業へと進化することができるのです。

というわけで、「Jumbotail」がインド内でどのようにシェアを伸ばしていくのかを見ていくことは、日本のスタートアップで働く人や新規事業を行う人にとっても、学びが深いと考えられます。

さて、今日はこの辺りで終わりにしましょう。

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以上、ナカタニエイトでした!

#IT #ニュース #エンタメテック #ビジネス

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