見出し画像

【2023年】RPA市場規模と導入率



国内のRPA市場規模は2023年1,520億円へ

国内でのRPAの市場規模は年々増加傾向にあり2020年時点の矢野経済研究所の予測では2023年には1,520億まで拡大するとされています。

そのうちRPA製品は520億、RPA関連サービスは1,000億と予測されており、それぞれ前年度比14%増、20%増と二桁成長の見込みです。

市場成長率と規模共にRPA関連サービスがRPA製品に比べてより数字を伸ばしていく傾向にありRPA開発支援サービスや導入コンサルのニーズがより高まっていくと予想されます。

ただし、2021年の導入社数推移についての株式会社MM総研の調査によると2019年から2020年にかけて導入率は横ばいとなっており、コロナ禍の影響もあって予測通りの伸びにはなっていないのが予想されます。

国内企業の導入率は・・・


RPA導入率の推移(年商50億円以上の企業)株式会社MM総研調べ先述の通り2019年から2020年にかけての導入率は横ばいとなっており、検討中企業については9ポイント減少しています。

年商50億以上の企業は導入率45%へ

コロナ禍の影響により企業のIT投資の優先順位がウェブ会議、CTI、コミュニケーションツール、グループウェアなどの新たな働き方への対応へ大きく傾いたことが要因と考えられています。

しかし、よい調査結果もあり、株式会社MM総研のRPA国内利用動向調査 2022(2022年9月時点)によると年商50億円以上の企業の導入率は45%にまで成長したと報告されています。

今後コロナ禍の影響が収まり、当初予測されていた延びがRPA市場に戻ってくることを切実に願いたいところです。

年商50億未満の企業は導入率12%だが


RPA導入率(年商50億円未満の企業、n=1,042)株式会社MM総研調べ

一方で年商50億円未満の企業については2021年時点で導入率が10%となっており年商50億円以上の企業の導入率に比べるとまだまだ普及に至っていないと言えます。

RPA導入率の推移 株式会社MM総研調べ

予測ではその後大きく右肩上がりで伸びていくと予想されていましたが思ったようにはいかず、2022年時点調査でも導入率が12%に落ち着いています。

ただ、同レポートでは今後数年で普及期に入ると予想がされておりRPAベンダー各社のIR情報からも同層に向けた戦略を強化する旨が示されていることから、これから大きく盛り上がっていく市場であるとも言えます。

個人的備忘録

ここからは個人的な意見です。

市場成長のためには

今後50億以上企業ではより個々の業務の単純な自動化から業務プロセスやビジネスモデルごと変化させるような規模のDXに対応できるレベルのRPAツールが求められると考えています。

そのためには親和性の高いAI技術を上手く取り入れ、OCRと組み合わせたこれまで対応不可だった非定型フォーマットへの対応、一部非定型業務への自動化範囲の拡大、ロボット作成の更なる簡略化等が必須になり、予測されている市場規模の拡大を実現するためにも主には外資RPAベンダーや一部国内ベンダーを中心に各社開発を進めているところと認知しています。

マッキンゼーアンドカンパニーによると全世界で1億人以上のホワイトカラー労働者、または全体の仕事量の1/3が、2025年までにRPAに置き換わると予想されており、業界内の人間としては非常に楽しみです。

一方で50億円未満企業ではRPAの利便性向上も勿論重要としながら、より重要になってくるのが市場ニーズに合ったサービスの拡充と考えています。

安価・簡易的・サポートの充実の3拍子が揃い、自動化対象業務の少なさや担当者負担の懸念などをクリアできるRPA製品が新たな形で求められているのを感じています。

非常に面白いRPA市場

ここまでお読み頂き誠にありがとうございます。
市場規模の拡大が各調査会社で予測されており、今話題のAIの進化とも密接に関わるRPA市場は個人的には非常に面白く感じています。

私は営業からマーケの分野、インサイドセールスの立ち上げなど現在横断的に取り組んでおりますが現場レベルではまだまだ思うように成長させきれない部分もあり四苦八苦していますがRPAがより広く利用されることで人が仕事をおもいっきり楽しめる未来を想像しながら市場拡大に貢献できればと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?