[研究室ゼミ] 論文のペアリーディング

ここ(学生30人に教員1人の研究室運営について(2017-2019))にも部分的に書いているのだけれど、中村研究室のゼミでやっていて、ほかの研究室ではあまり見かけないものを紹介していってみる。

最初は「論文のペアリーディング」。これはもともと下の記事にあるペア読書という方法を見てああこれ論文でやったらおもしろそうだなと思ってやってみたもの。

目的

学生さんにもっと気軽に論文を読んでもらいたい。論文を読むときにわからなくて詰まって悩みまくって読み進まないのではなく、まずはざっと全体を通して読んで理解してほしい。そしてわからないところをお互いにコメントしあうことで理解を促したい。あと、議論することで自分は何を理解していないか知ってほしい。そんな目的で行っています。

実施方法

2名で1つの組とする。先輩と後輩が組になるように配置する(最初の数回はバランスを見ながら配置し、あとはランダムに配置している)。

最初の数回は、こちらから論文を選んで学生さん全員に配布し、20分程度でまずは各自読み、その後の20分程度で論文についてディスカッションするという流れ。英語だと厳しいので、日本語でもよいことにしている(英語の場合は2ページくらいの短いものにしている)。

慣れてくると,最初の20分でペアになった学生さんがそれぞれ論文を探し、読む論文を決める。そのあとその論文についてScrapboxの記事を作成し、20分で論文を各自読みながらScrapboxを共同編集していき、最後の20分でScrapboxを見ながら議論しつつ編集していく。

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効果

論文を読むことに対する抵抗が少し下がりつつ、論文を読む力がついていっている。また、先輩は後輩に対してあまり恥ずかしくないようにしたいという気持ちもあり、割としっかり論文を読み、後輩に対して色々教えていっている感じがする。あと、Scrapboxで論文をまとめることによって、ポイントをつかみやすくなっている気がする(超主観)。

研究室のScrapboxに色々な研究が蓄積されていく。それが結果的にみんなの知になっていくのが良い。


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