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理想形を模索しながら正しく作り続けるのは難しいという話

前回のnote公開から、「これからいろんな経験や思いを言語化していくぞ〜!」と思っていたのに1年経ってしまいました。
毎年、「今年何してたんだろう」となるんですが12月を迎えた今もそんな感じです。

今年もマイベスト開発部のアドベントカレンダーに参加しています。プロダクト開発に携わる人のそれぞれの思いが綴られているので、よかったら読んでみてください!

初めに、サクッと自己紹介です。

経歴
・2019年早稲田大学法学部卒業
・2019年4月楽天グループ株式会社新卒入社
 ・楽天モバイルで基地局のデータ分析を行う
・2020年4月株式会社マイベスト入社

現在は、プロダクトマーケティング部でマネージャーをしつつ、プレイヤーとしてはPdMとして働いたりしてます。
マイベストにジョインした理由や、PdMとしてどんなことをしているかについて下記で取り上げていただいてるので、ご興味のある方は読んでみてください。

さて、本題に入る前に今年をざっと振り返りたいと思います。

・あるべき選択体験を模索をした
・グローバルに戦うための基盤作りに携わった
・新規事業の立ち上げ・SNS運用に携わった
 →新しい経験が増えた!
・3daysサマーインターン含む新卒採用イベントに携わった
 →インターンは学生さんと新規事業立案。2回とも優勝!超超超楽しかった!
・マネージャーとしてメンバーの育成の難しさを痛感した

今年もたくさん挫折しました。
まだまだ新しい経験と挫折できるほどのことを任せてもらえる環境があるって有難いなあと思っています。

代表取締役社長CEOである吉川との1on1で今後身につけるべきスキルを聞いた際に、第一に「発狂しない力」と言われたんですが、まさにそれが重要な1年でした。念の為補足しておくと、誰も答えを知らないことが増えたり、カオスな状況が続く中で、発狂せずに地道に取り組むことが大事だよねというものです。

発狂しかけたことの1つに今回の主題である、「正しいものを正しく作る難しさ」がありました。


そもそもマイベストのプロダクト開発って?

マイベストにおけるプロダクト開発は、プロダクト開発部に所属するエンジニア・デザイナーとプロダクトマーケティング部に所属するPdM(Webディレクター)がミッションごとにチームを組んで動いています。

今期は、業績やトラフィック等の事業成長を描くグロースチームと、あるべき体験・インターフェイス機能を追求しグローバルに展開していくプロダクトチームの2つに分かれており、私はプロダクトチームにPdMとして携わってきました。

マイベストのPdMに求められること

マイベストのPdMは限られたリソースの中で、正しく作ることが求められます。
(補足ですが、どうしたら不可能を可能にできるか考えるよう日々言われているので、優等生的にpjtを進行するという意味での正しさは求められていません。)

機能開発において「これを実現しよう!」となったとして、今ある機能にアドオンでつけるならすぐに要件定義もできるし、実装に移れるけれど、「この機能を数年後に使い続けているのか?」「作り直しにならないか?」「中長期的に考えてそれが最短なのか?」そういったことを考えないといけない。

つまり局所最適な機能開発ではダメで、理想形が延長線上にないといけないんですね。もちろん、今後持っている情報が変われば何があるべきかは変わってきますが、現状考えられる範囲で一番良い形を考えないといけません。

なぜ難しいのか

「正しいものを正しく作る」。当たり前のことですが、それ難しかったのは、理想形の模索とスポットで欲しい機能の実装が並行して走ったためでした。
理想系も見えてないのに、今作りたいこの機能が正しく作れてるかなんてわからんよ!ということが多かったわけです。

この経験を通じて感じたこと

理想形を模索しつつ、スポットの機能開発を進めるということがとても難しかったわけですが、結論、理想形を考えた上で機能開発をしてきて良かったと思っています。その理由は下記です。

  • 正しさの共通認識がPOと取れることによって、判断軸が明確になりオーナーシップを持って進めやすくなった

  • 関係者の向いている方向が揃い、深い議論がしやすくなった

  • 機能開発ではなくプロダクトを作っていると言う意識が生まれ、やりがいに繋がった

プロダクトの方向性を決めるには仮説検証を繰り返さないといけないし、情報やデータも必要だし、一度決めたら終わりでもない。フェーズによって難易度の違いはあれど、この状況は今後も続くんだろうなと思っています。

どう取り組めばいいのか

では、今後も続くそういった状況下でどう取り組めばいいのか。
主に「あるべき体験を模索すること」と「あるべき体験が決まらない中で正しく機能開発すること」の2点において、今回の経験を通じて得たことを残しておこうと思います。

あるべき体験を考え、関係者と合意形成をとる上でのtips

1.極論を考える
吉川とpjtを進める中で一番体感し、身につけるべきだと思った姿勢です。プロダクトに携わる期間が長くなり、現状の制約ありきで考えてしまい視野が狭くなってしまうことが多々ありました。なぜやるのか、何が欲しいのか、本質を見極める上でとても重要になりました。

2.木の幹から枝葉に向けて順に参加者と共通認識を持っていく
議論が発散している時は、「前提」と感じている部分の認識が参加者の中で揃ってないケースが多かったです。「発散してるな」「なんかまとまらないな」と感じたら1つ手前のレイヤーに立ち返る、ということを繰り返して、木の幹から枝葉に向けて認識を揃えていくことが重要だと感じました。

3.例をできるだけたくさん挙げる
pjtの参加メンバーはバックグラウンドや専門性が様々です。そのため、議論中に思い浮かべる例は人によって異なり、意見がぶれます。具体例を挙げ、さらに例の種類を多様にし、様々な角度から同じ視点で考えられるような工夫が大事だと感じました。

4.ざっくりでもイメージを形にし、それをベースに議論する
3.と似ている部分がありますが、これはグロースミッションのディレクターと振り返って出たTRYでもあります。エンジニアのリソースが限られているので、どうしてもきっちり固めてから実装に入る進め方をしてしまいがちですが、形にしてみたら何か違うとなって振り出しに戻ることもあります。pjt全体で考えた時にどういった進め方をすべきか考え、必要に応じてプロトタイプを作ってもらうという判断も必要だと感じました。

5.クリエイティブな発想に適した環境を選ぶ
これはtipsなのかわかりませんが…(笑)
数ヶ月議論してきましたが、大きく議論が進んだのは静岡でのワーケーション中、富士山の見えるテラスで話した時でした。特にPOが参加しているpjtだったこともあり、多忙な人を巻き込む場合そういった工夫も必要だなと感じました。できるだけ夕方以降のmtgは避ける、とかもありますね(朝に入れたら入れたで、吉川に「朝から熊谷のスピードで議論して今日はもう疲れた」と言われましたがw)。

あるべき体験を模索しつつ正しく機能開発する上でのtips

粗い粒度でもイメージしておく
やっぱり頑張って理想形をイメージする、に尽きます。ただ、イメージの粒度は細かくなくても良いと思っています。
私の場合、POである吉川や各部長・マネージャー・経験豊富な先輩方と議論したりフラットに意見をもらえる場が多く、プロダクトについての考えを聞ける場が多いことも大きな手がかりになりました。「こんなこと実現したいって言ってたな」とか「こういう課題感があると聞いたな」とか、「前職ではこうしてたよ」という他社事例も含めそういった日々何気なく出てくるピースを寄せ集めて自分の中でイメージを持つようにしています。その上で、自分が今開発しようと思っているものの正しさを測っていました。


終わりに

長々と苦悩について書きましたが、これもマイベストのPdMの楽しさの1つなのかなとも思います。
誰かが決めたものを実現するだけではない、どうしていくべきかを一緒に考え、形にしていくことができます。

未経験でプロダクト開発に携わり、関係各所からのプレッシャーが寄せられるこのロールを続けているのはここに理由があると思います。

PMFに向けて、最高の選択体験を実現するには仲間が必要です。
ぜひ、この記事を読んで少しでも興味を持った方がいればカジュアル面談からでもご参加いただけると嬉しいです!

そして本題とは逸れますが、今年はマネージャーとして働くということについて向き合った年でもあったなと思います。
去年まではなんとなくでどうにかなってた気がしますが、今年はちゃんと考えないと進めないような状況でした。
「自分じゃない人がマネージャーをやった方がいいだろうな」とか、「プレイヤーに専念できたらもっと楽しいだろうな」とか思うこともなくはないですが、ふとした時にメンバーの成長を感じたり、感謝されたり、マネージャーだからこそ味わえるやりがいを感じて、もう少し頑張ろうと思えてきました。
そして、マネジメントのプロが多く、たくさんの先輩方のアドバイスを頂戴して少し成長できた気がします。

まだまだ、メンバーを鼓舞し、高い目標をチームで成し遂げられるように持っていくには未熟で力不足な私ですが、来年もみんなと一緒に成長していければと思っています!

日々関わっている皆さん、いつもありがとうございます!
そして、最後まで読んでくださりありがとうございます!

今年もお疲れ様でした!

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