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どれくらい努力すれば?

表題の質問をよく受けます。特に、選手にとっては切実な質問だとは思います。自分に可能性はあるのか?どれくらい頑張れば目標に届くのか?


誰しもが思い悩む、不安を抱えた時に思うことではあると思います。


専門家に聞いてみたいと考えるのも解ります。私だって聞いてみたいと思う事柄は何個かあります。この取り組みが目標に到達する道筋になっているか?レベルはどうか?質量は?あと何を付記すればいけるか?課題は?目安時間は?


具体的な質問になればなるほど専門家にとっては回答しやすいと思います。


しかし、正直なところまだ何もスタートしていない。さほど進んでおらず、取り組みが不足しているため、情報も不足している。このような状況で"この"質問を発する場合は答えるのが難しい。

今、この状況で。目標はこうで。達成する為にどれくらい。
何が不足していますか?

こういった質問ならば答えやすいです。データ、具体的な数字や事実を提示していけばもっとアドバイスも出来ると思います。


しかし、「どれくらい努力すれば・・・」は恐らく、そういったデータや事実はあまり必要としていない人の質問なんですよね。

不安解消、意欲低下、打開したい、などが根底にある気がします。

この状態で「どれくらい」と言うならば、現在の取り組みと目標への差異を表現し、列挙していくような形くらいしか思い浮かべません。もちろん、ここから対話を繰り返し、プランを立てていくことは可能だと思います。スタートから師事を仰ぐ感じですね。

しかし時には現実と目標の間にある壁に気付いてしまい、益々質問者が落ち込んでしまう可能性も高いんですよね。


ここで、質問を少しずらし、「自己把握」に重点を変えてみる。


今、あなたの一番得意な部分は何で、そこだけ切り取れば目標とどれくらい差はありますか?

例えば、スピードに自信がある選手は既に「目標とするレベル」に近い所に居るかもしれません。そのスピードだって、5000mではなくても、1500m、1000m、400mでもいい。同レベルに至ってそうなところをまず見つける。

そこを足掛かりに、目標達成プロセスを考えていく。こういうアプローチが考えることが出来ます。


具体的に、マラソンなら

今のマラソン選手なら、スタミナ重視でレベルアップしてきたなら、既に世界レベルで戦える土台はあると考えた場合。今度は不足しているであろうスピードに取り組む。

ここまでやってきたアプローチを全否定したりせず、ここまでこうやってきた!「だから」次はこうするんだ!と考えていく必要があることでしょう。私は現役時代この部分で失敗しました。

クロカンをもっとやろう。フィジカルトレをもっと導入しよう。考えることは幾らでもあるし、挑戦していけることは沢山ある。

ただ、今までを否定し、拠り所を無くした状態で「どれくらい努力すれば」と言うのはちょっと無理があると思う。


コアや専門性は今までの取り組みが実績、ベースとなり構築されている。
あまりに「無」で考えないよう、0ベースで考えすぎないよう注意し、今の課題をしっかり割り出そう。

そうすれば、「適格な質問」と「的確な回答」が行われ、次へ向かう良い道筋が見えてくるかもしれません。


その「自己分析」が難しいんだ!という方もご依頼ください。ともに考えましょう!



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