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オープン初日。

3月5日。僕の誕生日にオープンしたいとメンバーに告げたのは1月ごろだった。オープン直前11時近くなって、「正直この日に間に合うとは思ってなかった」と口々に言われたし、僕もそう思う。色々錯覚していたような気分。言い出しっぺは自分1人だったのに、いつの間にか仲間が3人もできて、友達や家族、地域の方々がたくさん応援してくれた。本当にありがとうございます。お花も、僕個人への誕生日プレゼントもたくさんいただいた。こういう感じで19を迎えることになるとは思わなかった。いい意味でね。

初日のお客さんは24人。糸かお時代から顔馴染みの近所のおじさん。近所のブックカフェオーナー夫婦。お土産と花を持ってきてくれた同級生。たまたま1階に来てオープンを知った人。ずっとインスタグラムをフォローして応援のコメントをくださっていた人。いつもお世話になっているシェアハウスの管理人さん。世界を放浪するマルチホッパー。僕の友達と共同起業しようとしている30も離れたおじさん。メンバーのバイト先の塾長かつ革細工士とその家族御一行。テレビ取材で一日一緒にいたディレクターの方が最後に1冊お買い上げで来客カウンターもプラスワン。

閉店1時間前になってきたお客さんに、「なんで今本屋をやるのか」という質問を受ける。もう何回目だろうか。その度に頭を抱えて、言い訳のように答えを捻り出す。
「本屋が好きなんすよ」
「将来どんな仕事しようか考えてます」
実際どれもしっくりくるものではない。
ど定番で大した質問と思ってないのだろうけど、ごめんなさい、結構頭を使う質問なんです。今でもわからん。学部を選んだ時もそうだし、これまでの選択の大抵がそう。でも、みんなそうじゃない?そんなもんじゃない?偶然とまでは言わないけど、自分のアンテナと環境をすり合わせていたらいつの間にかこんなことになっていた。

この4畳半を、僕らほど広いと思っている人はいないだろう。それは部屋の隅々まで活用してやろうという気概だけではない。ABCは僕らのコスモ。自分インターン。自己表現する本棚。これからもダイナミックに形を変えて、戦って、ABCは続く。

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