見出し画像

認知症という不安を逆手に取った詐欺業者の話

前回の記事で母が詐欺に合いやすいという話をした。

その後、俺は警視庁の悪徳商法のページを閲覧し
心の安寧を求めていた。
沢山の騙されている人達がいる・・・俺は一人じゃない・・・
ふふふ・・・こんなの普通の事なんだろうな・・・

やはり自分の母親が詐欺商品を購入したという事実に
俺自身、ダメージを喰らっていたのだろう。


今回、母が購入した器具
水道管の近くに置くことでバランスを調整して人間が利己的にならないようにする装置らしい
価格は17,000円弱

昔々、俺が学生の頃はインターネットが無くて
詐欺商品の一覧本なんて内容のモノは出版していなくて
テレビも雑誌もオカルト商品を平気で宣伝していた。
週刊少年ジャンプも後ろの方に謎の商品の広告ページがあったもんだ。
付けたら金が手に入って女にもモテるって商品の広告を見たことがある人もいるだろう。

そうだ、世の中は金さえ払えば、クソでもゲスでも正義が気取れる様に出来ている。哀しいが真実だ。

当時は母が買ってきた数多の商品の真偽を確かめる術もなく
俺と母とで押し問答になり
母から感情論をぶつけられて押し切られて
その後、ヘラっていたのだけれど
今時はインターネットがあるので検索を掛けると
詐欺業者の情報が出てくる

ありがとうインターネット

俺は携帯に知らない番号から電話が掛かってきたら
取らずに検索を掛ける
大体、投資用不動産業者なので無視する。

そんなこんなで検索していたら
LAPREの岡本一馬という人間に辿り着いた
この人がプラスチック器具の販売元の人だ。

プラスチック商品の販売元の業者なのに一般利用者を装ってYOUTUBEで宣伝している・・・
11万人登録者いる・・・すごい多い
だけど、動画の再生数は2000・・・
これは登録者数を業者から購入していますね。
一瞬、驚きますね。
幻冬舎から本も出しているらしい
あそこの出版社って、だれでも本が出せるんだ・・・
とにかく
この男は自身のブランディングに勤しんでいる

埼玉県から行政処分を喰らっていた・・・
やりすぎたようだ。

医者でもないのに認知症の治療をしていて
改善したという過大広告をしていたらしい。
ありがちな内容だ。


岡本一馬さんの作った協会
全国に支部がありそうで如何にも凄そうだ
どこかしらクリックしてみるか
クリックすると、そんな施設は存在しておらず、とんでもないハリボテだった


医者の本多 知行という人物も推薦しているという情報もあった

い・・医者????
驚いたが、落ち着け、俺もいい歳だ
よく見るんだ

この医師は食事の障害を抱えた人を専門に扱う
リハビリテーション専門医らしく
常勤を引退した後に
認知症の治療を独学で学んでいて
岡本一馬さんのセミナーにも参加した様子
本多さんはセミナーの内容が体系化されておらず
前回と内容が変わっていることがあると明言されているが
そんなところまで見る人間も少なく上手いこと広告塔にされているようだ

医師も専門分野以外は素人みたいなものなので
こういうケースもあるのだろうけど
岡本一馬さんの信用度が上がる要素になってしまっている

本多さんにプラスチックの器具を見て
貴方どう思いますか?と聞いてみたい

岡本一馬さんは
理学療法士は持っているらしく
整体院【資格は不必要】を経営したり
デイサービスセンターをしたり
介護福祉士をしたりしているようだ
複数のペーパー会社を保有して顔を変えている
Instagramも発見したが、すごい自然派っぽくて好青年に見える。

あんなプラスチックを売りつける業者はどんな老人だろうと思っていたら
めちゃくちゃ若くて
その辺に居そうな兄ちゃんだった。

なんかスゴイショックを受けてしまった。

何故なら俺も福祉施設にボランティアに行くことが多かったからだ。

隣人の裏の顔って内容の映画は数あれど
俺が関わってきた系統の人間なんだ。

嘘やろ、なんで、こんなヒドイことすんの・・・?って思ってしまった。
いや、金の為なんだろうけどさ。

彼は認知症の治療と称して
身体に良さげな活動をしている
その傍らで、良い商品を薦めるという体で
自分で作ったプラスチックを利用者に高値で売りつけているのだ。

マジか・・・と思った。
ハッキリ言ってショックがデカい

株式会社環境科学研究所という名前の会社を作っている
この企業名はよろしくない
マジか・・・

ちなみに商品の販売元の会社の名前は
株式会社あんしん

確定で黒やないか。

しかし、顔を見ると想像していた人物と違い
敵意よりも困惑が勝る。

1つ分かったことは
何故、俺の母がこの商品を購入したかという理由だ。

実は祖母が認知症で特別養護老人ホームに入居している
母親は遺伝から自身も認知症になるんじゃないかと怯えて
不安になっていたのだ。

岡本一馬さんは認知症の治療という名目の内容で活動をしている。
実際は埼玉県から行政処分をされる程度の内容でしかないのだが
母はそんなことは分かっていないのだろう。

藁にも縋る想いで辿り着いたんだろう。

可哀相に・・・バカだな・・・

なんだろう
涙は出ないんだけど
泣けてきた


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?