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ART news. 2022-vol,2
ゲルハルト・リヒター展
生誕90年,画業60周年記念
今年、東京と愛知に来る!!
私はついこの前知ったゲルハルト・リヒターですが、
一目で惹きつけられ
作品のバリエーションや表現を
知るに従いますます気になる人物。
その表現力と形に魅了されます。
今年絶対に行く所が増えました✨
ドイツが生んだ現代アートの巨匠、ゲルハルト・リヒター(1932~)の大規模個展が今年、東京国立近代美術館と豊田市美術館 (愛知) で開催される。
日本の美術館では16年ぶり、東京と愛知では初めての開催となる。
世界のアートシーンの最前線を走り続けてきたリヒター。具象、抽象、写真、映像、ガラスや鏡を用いた作品など多彩な表現方法で制作を続けてきた。今回は画家が90歳を迎える2022年に自ら愛蔵してきた作品群を中心に、60年にわたる画業を紐解く個展となっている。
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✣ 開催概要 ✣
東京国立近代美術館 : 2022年6月7日〜10月2日
豊田市美術館 (愛知) : 2022年10月15日〜2023年1月29日
この2美術館の情報はかなり大規模なので知っている方もいるだろうと思います。
しかし、リヒター作品には今年、東京より早く箱根で出会える。
約30億で落札されたリヒター作品が初公開。
箱根・ポーラ美術館にて
『モネからリヒターへ-新収蔵作品を中心に』
2022年4月9日〜9月6日
「ピカソ青の時代を超えて」も開催。
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「モネからリヒターへ―新収蔵作品を中心に」(2022年4月9日~9月6日)の目玉は、10月6日に香港で行われた現代美術のイブニングセールにおいて、約30億円でポーラ美術館が落札したリヒターの《抽象絵画(649-2)》(1987)だ。同作は、アジアにおけるオークションで落札された欧米作家作品の過去最高額となったことでも話題を集めた。
同展は主要なテーマを「光」とし、モネや印象派の画家たちと、リヒターをはじめとする現代の作家たちの作品に共通する、光への強い関心を紹介。同館のコレクションの現在形を見せるとともに、美術館の未来とコレクションの可能性を探る展覧会となる。
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キャンバスに油彩 ポーラ美術館
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キャンバスに油彩 ポーラ美術館 (c)Gerhard Richter 2021 (05102021)
ドイツ最高峰の画家アート・ワールドの巨匠、ゲハルト・リヒター Gerhard Richter。
リアリズムと抽象の間に偶然の要素を入れて作り上げる彼の作品は、50年以上も世界の老若男女に愛されています。
✣ ゲハルト・リヒターのプロフィール ✣
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生年月日: 1932年2月9日
出身地:ドイツ ドレスデン
学歴:ドレスデン美術大学、デュッセルドルフ美術アカデミー
スタイル:資本主義リアリズム、ポップアート、ポストモダニズム、コンセプチャルアート
ドイツのビジュアルアーティストで、抽象的であり、写実的な絵画や、写真やガラス作品も制作しています。絵画と写真の不安な関係に着眼し、どちらの媒体も、現実を忠実に反映、または表現しているようであっても、最終的には主題の部分的または不完全な見方しかできなく、偶然性を取り入れた作品を制作。この純粋な偶然の予期せぬ出来事によって、自然界で見つかったもののような「美」があることを証明しています。20世紀後半の芸術運動に大きな貢献をしています。
作品紹介
絵画のあり方を問い続ける
ゲルハルト・リヒター
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✣ Photopainting ✣
(フォトペインティング)
新聞や雑誌の写真を大きくカンバスに模写し、ハケで全体をぼやかし模写にフィルターをかけたような「フォト・ペインティング」シリーズや、写真の上に絵具を描く「オーバー・ペインテッド・フォト」写真と絵画の閾を探る。
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![](https://assets.st-note.com/img/1642939986027-XhOwFv5ApN.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1642939852473-7awZRQlHXI.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1642939866095-Xe0NWz0Cat.jpg)
描写の正確さと大胆さが惹きつけられる作品。
デザインとアート。
写真と絵画。
移ろいながらも正面から向き合い
『閾』
を探る様子が伺えます。
✣ Colour chart ✣
(カラー・チャート)
モザイクのような多くの色を並べたこの作品は、カラーホイールの所定の構造に基づいて、違った色を体系的にペイント。
リヒターはランダムに色を選ぶことによって、絵画への色使いの制御を弱めようとしていると言われています。
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![](https://assets.st-note.com/img/1642939030775-746Jvis4Po.jpg?width=800)
デザインの現場でよくあるカラーチャート。
個人的に色が苦手な私からしたら
色を意図的に並べるという事が
どれほどのエネルギーを使うかと圧倒されてしまうけど
この色の並びに
独自の公式や意図があるなら知って見たい。
✣ Abstract painting ✣
(アブストラクトペインティング)
多くの色が層となって塗重ねられている「アブストラクトペインティング」。
1976年以降リヒターは以前の構成を破壊し抽象化に集中し、新しい絵画を作成することになります。
キャンバスに4つのセクションに垂直に分割された鮮やかな色を塗ります。次に、柔軟性のあるプラスチックで縁取られた長いバトン(スクイージー)を使用して、キャンバス全体にペイントしていきます。表面にオーバーペイント、スクレイピング、スクラッチを行う。
リヒターは、抽象絵画は「私たちが見ることも描写することもできないが、それでも存在すると結論づけることができる現実を視覚化する」と述べています。
![](https://assets.st-note.com/img/1642939525930-HYMwL2xATj.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1642939721315-jzd6McWsxs.jpg?width=800)
鮮やかで独自の手法で描いたこの抽象画は
一目で興味を持って行かれた。
とはいえ、
「フォトペインティング」
「オーバー・ペインテッド・フォト」
からくる彼らしい作品であり
センスを感じずには居られない。
✣ Engraving ✣
(彫刻)
1960年後半からガラス作品の制作も開始します。
1972年にミュンヘンで開催されたオリンピックのスポーツ施設のデザインをブリンキー・パレルモと共同で制作。その後リヒターの作品には多くのガラス彫刻が制作されています。
Spiegel I(ミラーI)とSpiegel II(ミラーII)は、1989年に製作された高さ7フィート、長さ18フィートの2部構成のミラーピースで、境界線を変更し、ギャラリーの視覚体験に新しい感覚を与えました。
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![](https://assets.st-note.com/img/1642942363456-sgXMjXOPDn.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1642942374523-ujcbuX4zQU.jpg)
絵画に留まらず
立体にも挑戦するあたりが
とても共感します!!!笑
しかも構築的✨な感じ好き!!!
リヒターらしい直線的なフォルムに
意外にも『透明』というところに合点がいった。
絵画で多彩色にこだわっていた為
両作品が並ぶとそれだけでも空間が
相互の魅力を引き立て合う。
✣ Price ✣
(リヒター作品の価格)
名状しがたいリヒターの作品は、「なんとしてでも、リヒターの作品を手に入れたい」という美術ファンが長期に渡って存在します。ギャラリーでは出品待ちの顧客が常にいます。勿論これは、単に純粋な美術ファンだけでなく、社会的地位を誇ったり、投資目的である人たちも含まれますが。そのため、オークションで高値を呼び、決して値が下がることはありません。2012年、エリック・クラプトンが所有していた抽象画が、生存する作家として最高額となる約27億円で落札され、世界的なニュースとなりました。その2年後には、「AbstraktesBild」にクリスティーズ史上最高額の約36億円の値がつきました。
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最新の情報では上記しましたが、10月6日に香港で行われた現代美術のイブニングセールにおいて、約30億円でポーラ美術館が落札したリヒターの《抽象絵画(649-2)》(1987)だ。予想落札価格は16億〜19億円でしたが、サザビーズのYouTubeでは、10分間も入札合戦を見ることができる。同作は、アジアにおけるオークションで落札された欧米作家作品の過去最高額となったことでも話題を集めた。
リヒターがドイツ最高峰と言われる所以
リヒターの作品は現存するドイツ芸術家では最高値がついていること、幅広い年代に愛され、特にどの時代でも若者の支持層が非常に高いのです。これは時勢にあった作品を作り出しているということでしょう。
そして、彼の芸術家としての歴史、私生活での人生が、ドイツ人として共感と感動を与えます。例えばドイツの歴史に沿っての作品や、妹がナチスの安楽死プログラムで餓死してしまったことなどは、ドイツ国民して強い共感の念を覚えるでしょう。
また公表したくない事実、例えば作品の制作の仕方や私生活での家族の内情などを、潔く発表したりするところも非常に好感がもてます。勿論、リヒター自身は世間の思惑は度外視していることでしょう。
とにかく、美術ファンにとって、シンプルに彼の作品には心惹かれ、説明できない魅力、まるで魔法にかけられたような誘惑に誘われてしまうのは、必然であるという事実を認めざる得ません。
芸術家には苦悩が語られがちだから
アートに闇を感じる人も多く
毛嫌いする人もいるだろう。
何においても陰陽はあるのになぜ避けるのか。
人間はもともと弱いので
陰の力は強く陽に向かうことは
当然なのかもしれない。
芸術家の作品が陽だからこそ
陰が伝えられるのは
社会がバランスを取っての事なのかも知れない。
正面からぶつからなくてもいいけど
陰陽両方見るからこそ
そのものの魅力が浮き上がる。
少しでも気になった方は
今年リヒターを体感して見てください✨
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