大学院に入ったばかりの人へ、この休講期間にやっておくといいこと(文系向けかも)
こんにちはニワオです。
昨日、この4月に大学院に入ったばかりの方とzoomで話していて、こんな話を聞きました。
大学がまだ始まらない。ガイダンスも受けられていなくて、学内のデータベースも使えない。講義が始まるまで、何をしたらいいかわからない
そ、そりゃそうだ…。
ただでさえ、入院(大学「院」に「入」ること)したての頃なんて右も左もわかんなくて大変なのに、この状況であればなおさらでしょう。
いつから講義開始なのか、開始するとしてオンラインなのか対面なのかは大学によるところでしょうが、この授業開始までの期間、何もしないなんてもったいない。
ひとたび講義が始まれば、講義にゼミにTAに雑用に、あっっっっという間に時間が吸い取られていきます。
研究のためだけに時間を費やせるのなんて、下手したら今だけかもしれません。
なので、このnoteでは私が「今の自分が入院したての頃に戻れるなら、これをする!」といったことをつらつら書いていきます。
ちなみに私の専門は経営学なので、社会科学系には結構通じる話を書けると思いますが、分野が違う人は使えそうなところだけ参考にしてください。
なお、「こりゃ質よりスピードだぜ!」と思って急いで書いているので、後から修正するかもしれません。あらかじめ謝っておきます。ごめんね!
1.論文の書き方についてのテキストを読む
「論文の書き方」系のテキスト、これはもう今の内に読むことを強くおすすめします。
大学にもよりますが、講義の中では取り上げず、「自分で勝手に勉強してね」の範疇に入っていることが多いです。
卒論を書いて、「論文を書くってこんな感じかあ」とつかめてきたことだと思います。
卒論を書いた経験と照らし合わせながらテキストを読むと、吸収が早くてよいのではないでしょうか。
私が読んだ本と所感は以下の通りです。
「卒論まで」と書いてますが、卒論を書き終えた今、改めて読み返してみて下さい。
卒論で意識できていなかったところ、改善点を見直しておきましょう。
社会科学系の中ではわりと有名で、読んでおいて損はないです。
学術論文の書き方→修士論文の書き方→卒業論文の書き方と展開していくので、まず「学術論文って詳しく言うとどんなものなんだ?」と理解できます。
これは↑の本よりも易しめに解説されています。
この本のいいところは、研究手法についても触れられているところ。この本を読んでから定性研究(インタビューやフィールドワーク)or定量研究(統計的手法)の手法についての本を読むと、入りがいいと思います。
2.研究手法についてのテキストを読む
もしも院試の時に立てた研究計画に変更がなくて、自分が使う手法まで決まっているなら、研究手法についてのテキストを読みましょう。
私は定性研究を行ったので、以下に挙げるテキストのほとんどは定性研究向けです。
もっとたくさん読みましたが、参考になったものだけ挙げていきますね。
教育学分野の先生方によって書かれたテキスト。
理論的な面から実践的な面まで網羅的に書いてあって、実際に調査をする時も参考にできる一冊です。
はい、これも易しい内容です。
理論よりは、実践よりで、調査を行う時のノウハウについて書いてあります。
これは!易しくない!ひとりで読むのは厳しいかもしれませんが、一応載せます。
がっつり理論よりで、言葉は平易なわりに書いてあることは難解です。でも、この本に書いてあることを意識しているのといないのとでは、思考の厚みが変わるだろうな~と思います。
「社会学の」と付いてますが、社会科学全般において参考になると思います。
3.レビューについてのテキストを読む
研究を始めた人が最初にぶち当たる難題にして最後まで苦しめられる難題、それがレビューです。
レビューについてのテキストは2つ挙げますが、どちらも洋書なので、このご時世では手元に届くまで時間が掛かるかも。
間に合わなかったら焦って読まなくてもいいですが、いつかは絶対に読んでおいた方がいいです。
平易な内容です。私は卒論を書く時に参考にしました。
友人に貸していて手元にないのですが(オイ)、「レビューってこういうものなんだよ」「こういうことを意識してやってね」がざっくりわかります。
これも初心者向けですが、↑よりも丁寧に、レビューの始まりから終わりまでを6つのステップに分けて書いています。
各節ごとにアクティビティがついているので、この本に沿ってやっていくと研究関心も絞れていくかも。
ただ、実際に書く時はこんな風に直線的にレビューだけ終わらせて次のステップに進むのではなく、レビューと分析、議論を行き来しながら書いていくことになるであろうと思うので、あんまり厳密に守らなくてもいいです。
4.先行研究や文献をチェックしておく
大学のデータベースにアクセス可能な環境にいる人は、ぜひとも文献を読み進めておきましょう。
データベースにアクセスできなくても、Google Scholarでフリーアクセス可能なものに読むか、リストアップだけはしておくといいと思います。
※リストアップのやり方は書くと長くなるので、今回は割愛します。ていうか私よりも上手なやり方を個人ブログで公開している人がたくさんいるので、googleで検索した方がてっとり早いかもしれません。
ただ、闇雲に「読まなきゃ!」と思って読んでもあんまりよくない。
何のために、どうしてその論文を読むのかを意識しないと迷宮入りします。
ひとまず、直接関連しそうな論文を数本じっくり読んでおくのがいいと思います。
※「論文の読み方」についても、近日中に書く予定です!
1~4、あるいはそのどれかだけでも、何かやったら「読んだものを要約して、自分のアイデアや感想を書いておく」ことを意識しましょう。
うまくできなくても、簡単でもいいです。
わかんないところがあったら、それもメモして。
とにかく「要約&考察」の癖を早めにつけて、素早くできるようにしておきましょう。
5.研究計画をブラッシュアップする
院試の時に書いた、研究計画書がありますね?
おそらく、卒論を経て関心が変わったり、より絞り込めたりして、今読み返すと「ああああ!変えたい!」という箇所が出てきているのではないでしょうか。
特に今年度に社会調査をしたり学会に参加する予定だったりした人は、いろいろ変更しないといけない部分が出てきていることと思います。
できる範囲でいいので、新しく、より詳細に書き直しておきましょう。
ついでに大雑把な1年分のスケジュールを書いておいてもいいですね。
講義が始まってみないとスケジュールなんてわかんないと思うんですけど、書くだけ書いておきましょう。
もし顔合わせが済んでいて、気軽に連絡できそうな感じなら、研究室の先輩に見てもらってもいいかも…。
先生に見せるのは、ちょっと今はやめておきましょう。
大学教員のみなさんは対応に追われて忙しいはずなので。
いざ指導が始まった時に見せるつもりで、はりきって用意しましょう。
6.おまけ
昨年度に書いた、「大学院ってこんなところです」というnoteです。
今読み返すとテンションが高すぎるし、日本語も所々おかしいし、ちょっと恥ずかしいですけど、時間がないのでとりあえずこのまま貼っておきます。
こんな感じの世の中ですが、みなさんようこそ大学院へ。
あなたが充実した院生ライフを過ごせることを心から祈っています。
元気で生き延びるんだぞー!!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。 これからもたくさん書いていきますので、また会えますように。