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【本の紹介】改訂3版JavaScript本格入門

この度WINGSプロジェクト様より「改訂3版JavaScript本格入門」を頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
※タイトルの書影は発刊元の技術評論社サイトからお借りしました。

前提

筆者は職業プログラマであり、JavaScriptに関する知識はそれなりに有している、という立場からのレビューとなります。

改訂前の歴代の本書も所持していますが、今版は「とにかく分厚い」。
前の版と比べて3桁単位でページが増えています。ついに鈍器技術書の仲間入りです(笑)。

良かった点

・最新のECMAScriptに準拠
本書全般を通して、最新規格に追随する形で改定されています。分厚くなったのはこの影響が大きそうです。
最新規格に追随したJavaScript入門書は執筆時点でほぼ本書のみです。

・オブジェクト/クラスの説明が丁寧
最新規格に追随した形で、オブジェクト・クラスに関する章が大きく割かれ、丁寧に解説されています。
モダンなフロントエンド開発のフレームワークを使用する際、これらの章に書いてある知識があれば、理解や応用が早まるでしょう。

・フロントエンド開発関連の基礎に関する記述も十分
JavaScriptと言えばフロントエンド開発、いわゆるWebブラウザ上で動作させるJavaScriptプログラムが主流ですが、DOMやブラウザオブジェクトなど、フロントエンド開発に必要な基礎知識に章が設けられ、必要十分に解説されています。

・コード例の解説が丁寧
例で上げられているコード例に、コード中のどの位置か分かりやすくするための例示線などが示され、分かりやすく記述されています。
初心者の頃は短いコード例でも(位置の指示などがない例だと)説明文との対応を理解するのに苦慮する事が多々ありますが、本書はきちんと示されているのでこの心配は無さそうです。

・プロとして必要な知識に言及されている
JTestやESLintなど、実際の開発現場で必要とされるモノについて、多くはありませんが項を割いて説明されています。
目を通しておけば、実戦の際に一歩先に進めそうです。

気になった点

・UnitTest周りにもう少し分量を割いてほしかった
JTestに関してある程度記述はありますが、もう少し踏み込んだ形、現場応用的な説明があると良いと思いました。
入門書なので無いものねだりかもしれませんが。

まとめ

現在現場ではTypeScriptの使用が多いかもしれませんが、それでも元のJavaScriptの知識は避けては通れないものです。
とても分厚く、一見するとひるんでしまいそうな本書ですが、じっくりと読み込めばJavaScriptの基礎力は必要十分に付きます。

また、現役開発者でも本書に目を通せば、最新の知識が得られるでしょう。
最新規格にまとめて目を通せる書籍はなかなか無いので、この機会に知識のリフレッシュがてら読んでみてはどうでしょうか。


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