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韓国語の「アジョシ」は日本語の「おじさん」なのか問題

2010年に公開された映画『アジョシ』の中で、小学生の女の子がウォンビンに向かってこう叫びます。

「アジョシ〜!」

「アジョシ」とは、日本語の「おじさん」という意味です。そうか、小学生女児から見れば、ウォンビンも「おじさん」なのか(苦笑)と思って見ていると、女児の母親までウォンビンを「アジョシ」と呼んでいる。いやいやいや、どう見てもオンマの方が年上やん! いったい何故ゆえウォンビンを「アジョシ」と呼ぶのか?

こういうことは、韓国ドラマの中でもちょいちょい起こる現象です。20歳そこそこの青年に向かって、小学生が「アジョシ」と普通に呼んでいる。そして「アジョシ」と呼ばれた青年もまた、それをすんなり受け入れている。日本人の感覚ではかなり違和感のあるやり取りです。

ドラマ『マイ・ディア・ミスター 〜私のおじさん〜』の中でも、契約社員のアイユーちゃんが上司に向かって「アジョシ」と呼んでいました。もしも日本の会社で部下が上司を「おじさん」と呼んだりしたら、即刻クビ!…とまではいかなくても、確実に査定にはひびくでしょう(汗)

「おじさん」や「おばさん」と呼ばれると、日本人はあまりいい気持ちはしませんね。それは『老けている』という意味が込められているからで(叔父、叔母は別)そう考えると、韓国語の「アジョシ」の日本語訳が、本当に「おじさん」なのか? という疑念が湧いてきます。そこで調べてみると、一つの定義が記されていました。

「アジョシ」とは、成人男性すべてに対する呼称で、親しみや敬意を含んでいる。

なるほど、老若関係なく、成人男性全員に対する呼び方だったのか。となると、やはり「おじさん」とは意味合いが違ってくる。じゃあどう訳したらいいのか? 残念ながら日本語にはない呼び方ですね。「オッパ」(日本語訳では「お兄さん」)も日本にはない呼称だし、「ヒョン」(兄貴)や「ヌナ」(お姉さん)など、特有の呼び方でくくる風習が韓国にはあるようで、国民みんながひとつの大きな家族のような印象を受けます。

さて、「アジョシ」の日本語訳をもう少し考えてみます。「おじさん」「おっちゃん」「オッサン」などの呼び方は、親しみはあっても敬意には欠ける。そこで「おじさま」はどうだろう? 男性によっては「おじさま」と呼ばれたい人もいるのではなかろうか? まぁ、20歳の子が「おじさま」と呼ばれたいかどうかは分かりませんが(苦笑)

ウォンビン

むちゃくちゃカッコイイおじさま(ウォンビン)が見られる映画『アジョシ』の感想をブログに書いています。興味のある方はどうぞ。



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