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【マッチレビュー】エル・クラシコ2018/10/29

1.スタメン
2.前半
 ○両チームの入り方~ロペテギの采配ミス?選手の  勝手?~
 ○バルサの先制点
 ○バルサ中盤の逆三角形
3.後半
 ○レアルのシステム変更~ロペテギ背水の陣~
4.ひとりごと

1.スタメン

WhoScored.comより

両チームのスターティングメンバーは以上の通り。バルサは4日前のCLインテル戦と同様。

2.前半

○各チームの入り方~ロペテギの采配ミス?選手の勝 手?~

バルサ
・基本4-3-3
・ボール保持時2-3-5
・非保持4-4-2

レアル
・基本4-3-3
・非保持4-1-4-1

バルサは、両WGが中にしぼり、両SBが高い位置を取る。ナチョは、ベイルが守備に戻らないことが多く、コウチーニョとアルバを一人でマークすることを強いられるという地獄のような状態。バルサは、そこに対応できないとみるや、徹底的に自慢の左サイドから攻撃を展開。

アルバが高い位置を取ってくることは事前からわかっていたはずだ。にも関わらず対応できなかったのは、ロペテギの采配ミスなのか、ベイルの勝手なはんだんによるものだったのか…あまりにも自由にやらせ過ぎた。

バルサはネガティブトランジションやレアルGKからのリスタート時に、アルトゥールが前に出る4-4-2を基本としたハイプレスでレアルにほとんどチャンスを作らせず。

○バルサの先制点
11分にその左サイドから早くも、しかし必然的に先制点が生まれる。
このゴールが個人的に大好き過ぎて、解説動画を作ってしまった苦笑…。下記を参照。

https://twitter.com/nakunasawachan/status/1057249039995944960?s=19

○バルサ中盤の逆三角形

バルサのビルドアップでしばしば見られた形。アンカーのブスケツが頂点となり、2IHが低めに位置して逆三角形を形成(上図)。

これにより、CBもしくはIHから、中にしぼってしるWGに縦パスを入れやすくなっていた。新戦力のラングレは左利きのCBで、躊躇なくコウチーニョにボールを送り続けた。非常に良い補強だったことが見てとれた。後ろで糸を引いていたのはブスケツだが。

この形が監督によって自動化されたものなのか、前述が自分たちで判断した結果のものなのかは分からないが、とにかくこの試合ではハマっていた。

レアルは前半中に、左サイドの崩しからもう一点追加。完全にバルサの前半だった。

3.後半

○レアルのシステム変更~ロペテギ背水の陣~

オレは後半もこのままバルサの試合となるかと思っていた。ほとんどの人がそうだったと思う。ところが、レアルは後半開始から大胆なシステム変更で逆襲に出る。

上図は後半のレアル。精彩を欠いたヴァランに変えてバスケスを投入。WBにマルセロ、バスケス。カゼミロが一列下がって3CBに。アンカーはクロース。ベイルはより中央でプレーし2トップのような形に。

ハーフタイム明けの大胆なシステム変更にバルサは戸惑い、ばたつきまくる。特に問題となったのは、WBを誰がマークするか。SBが釣られると、CB-SB間が広くなり、そこを使われてしまう。

レアルはこれが功を奏し、実際、50分に1点を返すことに成功。中央から右サイドのバスケスに展開されると、釣り出されたバルサのCB-SB間が空き、イスコが抜け目なく侵入。マイナスのクロスをクリア仕切れず、マルセロが詰めた。

レアルは前線から数的同数のプレッシングで追加点を狙い攻勢をかける。まさに、“背水の陣”だった。

しかし、モドリッチのシュートがポストをはたくなど、決めきれないレアル。その間、バルサはマークの整理を進める。ブスケツやアルバは身ぶり手振りでコミュニケーション。次第に対応し始める。

バルベルデはCLインテル戦同様の選手交代策で落ち着きをはかる。
そして、レアル数的同数プレッシングの強度が落ちてくると、フレッシュな選手が絡んだコンビネーションで網を突破。
75分にバルサに3点目がもたらされ、試合は決まった。

4.ひとりごと

終わってみれば、バルサの歴史的大勝。ハーフタイム後、ピッチ上で問題解決を完了させてしまうバルサの対応力は素晴らしかった。特に、中盤の3枚はバルサイズムを体現する極上の連携を見せていた。
結局、バルサの実質5トップを食い止めるには、6バックしかないんじゃないのかなぁ。

しかし、後半のロペテギの采配は実に見事。鳥肌がたった。戦術って面白い!と。クビになってしまったのは少しかわいそうかも。

それにしてもバルサの先制点好きだなぁ。最高だったなぁ。いや、最高だったなぁ。

今日はここまで。

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