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京都人は腹黒いとかいう呪い【呪術廻戦】

禅院真衣に加茂憲紀、メカ丸、東堂、京都校学長、その他…。
なんや京都校のキャラクターはずいぶん感じが悪いらしいですなぁ。

※こちらのnoteは「呪術廻戦」の多少ネタバレを含みますので、ネタバレNGの方はマンガもしくはアニメをご覧になってから読んでください。

今冬「呪術廻戦0」公開

12月24日(金)に映画公開も決まり、更に盛り上がりを見せる「呪術廻戦」。主人公の虎杖悠二が登場しないながらも、「『呪術廻戦』の原点」と謳われる映画、楽しみですね。

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画像は「劇場版 呪術廻戦 0」公式サイト(https://jujutsukaisen-movie.jp/)から引用

人間味溢れるキャラクターたち、理解が追いつかない呪術の設定の数々、いろんな作品のオマージュなど、魅力だらけの作品で、何度も読み返して楽しんでいます。
私は恵パパである禪院甚爾のめちゃめちゃにしちゃう感じがゾクゾクして結構好きです。

少し話が変わってしまうのですが、「呪術廻戦」読んでいて、改めて思ったことが1つあります。

なんで京都って腹黒いキャラなん?

激しい戦いの合間に見れるどこか心が安らぐ虎杖たちのほっこりするやり取りが私は好きです。
ですが、”京都校”が登場してから、随分キャラ同士の罵り合いが増えてしまったのです。

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画像はTVアニメ「呪術廻戦」公式サイト(https://jujutsukaisen-movie.jp/)から引用

確かに京都校のキャラクターは初登場時からめちゃくちゃ感じが悪かったと思います。私の感じた第一印象もこんな具合でした。

・東堂 葵:イカれゴリラ
・禪院 真依:嫌味なナチュラルボーン煽リスト
・三輪 霞:影うす
・加茂 憲紀:こやつが一番いわゆる京都人っぽい
・楽巌寺 嘉伸:ホントに黒っぽい

正直、そりゃ喧嘩になるよなというのも納得です。
でも、なんで京都の人が嫌味っぽい設定なんですかね。

先に言っておきますが、呪術廻戦のキャラや芥見下々先生に文句があるわけではありません(芥見先生もコミックスの間で「京都在住の方!!悪者みたく描いてごめんね」って仰ってます)。

問題なのは、「京都人は腹黒いからなぁ」という感じでしっくり来ている人がたくさんいるということです。

そんなことどうでもいい……と思った人もいるかもしれませんが、そんなわけありません。
お察しの通り、私は京都出身・京都育ちです。この風潮は昔から感じていますが、ハッキリ言って1ミリも納得していません。一京都人として抗議したいのです。
なぜか京都の腹黒キャラが当たり前のように唱えられていますが、そもそも京都出身の人が悪いことしたのでしょうか?なんか恨みでもあるんですかね?

よく聞く京都の習わし大体ウソ説

京都人が腹黒いという例として、こんなこと聞いたことありませんか?

・「ぶぶ漬け(お茶漬け)でもどうです?」と聞かれたら、そろそろ帰れの意味がある。
・時計を褒めるという行為には、話が長いという意味がある。
・京都市以外のことを京都と呼んではいけない。

まず一番よく聞くぶぶ漬けの話。
なんですかそれ。本気でそんな嫌味言ってるんだったら、帰り際に口がさっぱりするお茶漬けなんか出さないでしょ。ええ気持ちで帰られてしまいますやん。それやったら、きな粉まみれの八つ橋でも大量に出しますよ。
ちなみにぶぶ漬けの話が広まったのは、京都・大阪を中心とした落語の演目の1つ「京の茶漬」でそんな話があるからという説があるそうです。もし得意げに「京都でぶぶ漬け出されたら、帰らなあかん」と話している人がいたら、「落語がお好きなんですか?」と聞き返してあげてください。

時計の話も聞いたことありません。
ただ、京都市以外のことを京都じゃないってのは、確かに私はジョークでたまに言います。ごめんなさい。もう言いません。

京都人の腹黒さ理由?洛中・洛外の認識

いつから京都人が腹黒いという定説が出来上がったのか分かりませんが、2016年頃に「京都ぎらい」という本が流行ったのをご存知でしょうか?

京都育ちの著者が京都を「きらい」と明言し、独自の京都論を語る内容になっています。
著者が京都の嫌なところとして、京都の中心部「洛中」の人間に、中心分から離れた「洛外」出身の筆者が、ことあるごとに一段下に見られ、小馬鹿にされてきたエピソードが書かれています。

要は京都の中心部に住むの人たちが、ちょっと中心から外れたところに住む人たちを田舎者とバカにしてきた歴史があるとのこと。

所説あるらしいですが、洛中と洛外(洛北・洛東・洛南・洛西)のイメージはこんな感じ↓

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画像は京都はんなり旅(http://hannari-tabi.seesaa.net/article/196091746.html)から引用

平安時代の平安京からこの区分けが出来上がってきたそうです。
これはあくまで私の感覚ですが、洛北・洛南・洛西は地名や学校名で使われるので京都の若い人でも認識していると思うのですが、洛中ってワードを使ったりはしないんじゃないかな……と思います。多分。
そもそもそういう概念が浸透してきてない可能性が高いと思います。「濃い方言はもうおじいちゃん・おばあちゃんの世代しか喋らない」っていう類の話と同じかなと。
”京都人=腹黒ではない”と、京都人に対する認識をアップデートしてもらえると嬉しいです。もう京都市以外のことを京都じゃないって言いませんので、信じてください。

素敵な町「京都」そして「京都人」

私も昔は京都市のことがあんまり好きではありませんでした。観光客は多いし、夏は暑くて冬は寒いし、地下鉄料金は高いし……、過ごしにくい町やなと。
ただ、大人になって京都を離れた今、京都はいい町だなと気付かされました。夕方鴨川に行けば、木陰でのんびり出来ますし、観光も気軽にできます。後、実はラーメンも美味しいです。

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暑いですけど、真夏の平安神宮も素敵です

こんな素敵な町が出来上がったのも、素敵な心を持った京都人が多くいたからではないでしょうか。「京都は一日にしてならず」ってね。

読んでくださった皆さんは思慮深いやろうから、ご理解いただけたかと思います。スキボタンもよろしゅうお願いします。ほな、おおきに。

Podcast「マンガ760」の宣伝

「呪術廻戦」の話もしているマンガのラジオ「マンガ760」を毎週水曜18時にPodcastSpotifyHPへ投稿しています。
マンガ760は、佐島とにわがいろんなマンガの魅力をふんわりワイワイお伝えするラジオです。ながら聴きにオススメです。

「呪術廻戦」の回はコチラ↓

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