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【1GAME 】ー明治神宮大会(大学の部)に学ぶーvol.4

○大会第2日目 第2試合
東京農業大学オホーツク - 環太平洋大学

農大オ 000 100 00  /1
環太大 013 000 22x/8

スポナビ野球速報

農大オホーツク好機作るも及ばず

 「何とか得点を」農大オの攻撃はそんな気概が見えた攻撃であった。対戦する環太大の先発は、大学日本代表候補の左腕 徳山。最速150km/hを越える速球派である。
 指揮者としては、どれだけ打撃に自信があるチームでも「好投手相手には得点は難しい」と考えるのが定石で、その中で「どのようにして点をもぎ取るか」と考えるものだ。
 農大オは変化球が落ち着かない徳山の立ち上がりに対して、1回、2回と先頭打者が出塁し送りバントでチャンスの拡大を図った。しかし、1度目は小フライトになり2塁で刺殺、2度目もまた小フライとなり1塁走者が飛び出しダブルプレーと、チャンスを活かすことができなかった。
 この2イニングのミスは非常に痛かった。徳山は3回以降にカーブが落ち着きだし、左打者へはストレート・カーブ、右打者へはストレート・チェンジアップを軸に投球を組み立てたが、2回まではカーブが落ち着かず、打者にとっては狙い球はストレート一択といった状態だった。これは結果論であるが、特に初回についてはこの日3安打の3番江川の前であっただけに、悔やまれる結果となった。
 そしてもう一つ、突破口とするならば環太大の配球の傾向だった。この日の徳山は変化球が落ち着いた3回以降も、変化球(左にはカーブ、右にはチェンジアップ)を投げるカウントは、投手有利なカウント、つまり並行カウントとストライク先行カウントだけであり、絶対にストライクが欲しいカウントでは高確率でストレートを選択していた。
 球威あるストレートを捕らえるのは容易ではないが、この辺りの傾向が打者にっとっても走者にとっても助けとなったかもしれない。
  
 この試合はコールドゲームになったものの、農大オの攻撃からは意図や気概が感じられもっと試合を見たいと思わせてくれる戦いぶりであった。
 

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