おまえのさじかげんだろ! って最近言わないね皆の衆2024
確定申告の書類を税理士に送るためのキャリーケースを買わなければならなかった。
だから、どうしても新宿の文房具店「世界堂」に行かなければならない。
近所の文房具屋に、キャリーケースは売っていなかったのだ。
この文房具屋はマンションの1階にあるが、おそらく店主はこのマンションのオーナーで、文房具屋をやらなくても食っていけているはず。
かつて、ウチの近所には三軒の文房具屋があった。
それは商店街黄金時代。
略して「SOG」と言われた時代である(言われてない)。
その中でも、今残っているマンションの1階にある店は、私としては三番目に利用する程度の品ぞろえの店だったのだ。
しかし他の二軒はなくなってしまった。
なくなったんだよ!!!!!
と意味なく強めに言ってしまったが、とくに感慨があるわけではない。
とにかく新宿の世界堂に行ったんです。
地下鉄に乗ってね。
それを言いたかったの!
目的のキャリーケースは「世界堂」で買えたのだが、
「じゃあついでに近くのゴジラストアとか駿河屋とかを冷やかしてみようか」
とか、まったく思わなかった。
お金がぜんぜんなかったんで。
しかし、ラーメン屋でラーメンは食べた。
ラーメンくらい食わせてくれよ。
見逃してくれよ!(むかしの小泉今日子の歌)
(テレビバラエティにはくだらないからぜったい出ない、と言っていた小泉今日子の昔の歌)
(でも借金を一兆円くらい背負ってテレビバラエティでギャラが二兆円出る、って聞いたら、自分の方から「出させてくれ」と言って、罰ゲームでセンブリ茶を飲むのだろうな)
食べたのは、白菜の入ったラーメン。
「かむくら」っていうラーメンチェーン店があるが、あのタイプ。
醤油ベースのスープに白菜と豚肉が入っているやつ。
前から思っていたのだが、あの「白菜が入ったラーメン」、白菜が熱くなりすぎて、猫舌の私には食べづらいのだ。
頼まなきゃよかった。
あと女店員が威圧的だった。
マスクをしていて顔がわからなかったが、あのマスクにサイバーパンク的なこわさがあった。
新宿自体が、サイバーパンク的な街である。
「トー横キッズ」なんて、歌舞伎町に十代の子たちが集うなんて昔は考えられなかった。だから、誤解を恐れずに言えばあれはサイバーパンク的な現象だ。
しかも「トー横」ってすごくわかりづらいネーミングだ。
「東横」と勘違いするだろ。
「東横のれん街」みたいなものかと最初は思っていた。
「東横のれん街」は、確か渋谷にある名店街だ。
生活に余裕のあるマダムが伊丹十三の映画を観た帰りにショッピングして、和菓子の詰め合わせとか買って、天丼とか食って帰るようなところだ。
しかしそんなのどかなことではなかった。トー横キッズってのは。
まあ、そんなことを思いながら帰宅した。
帰宅してもだれもいない。
いたらこわいよ! 逆に!
みたいな、お笑いマニア気取りで、一人でツッコミを入れていたら、
どこからともなく90年代にサブカルライターをやっていた友人がやってきて、
「オマエはツッコミ側じゃないよ。オマエなんてつっこまれる側なんだよ」
と言ってきた。
90年代はだれかがだれかにツッコミを入れて、上に立った気になって意地悪な笑いを浮かべている時代だった。
そんな意地悪人間の大半は現在、おちぶれてしまい、「どれだけおかゆを、ギリギリまで薄めておいしく食べられるか」というユーチューブ動画をやり、登録者数は38人。
それ以外の人たちは、みんな故郷に帰ってピエロに扮して、売れ残りのミニ四駆の部品を子供たちに「墜落したUFOの部品だ」と言って売りつけている。
悲しい時代である。
ああ 宇宙
そなたは なぜ宇宙なのか
地球ではないのか?
ああそうか、宇宙の中に地球があるんですね
出過ぎたことを言ってしまい
すいません
ここの支払いは
私がさせていただきます
おしまい
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