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最近の芸人の悪口は(自分のトシのせいで)まったく笑えない

最近はだれであっても、「悪口芸」みたいのがまったく笑えなくなってしまった。
たぶん、私がトシを取ったからだろう。
(本当かどうかは文章後半に)

これは「特定個人に対するディスり」の場合も、「よくいるこういうヤツはダメだ」みたいな一般論的なことでも、どっちにしろ笑えない。
「まあ、相手にも立場があるんだから」
としか思えない。

とある芸人の漫談というか歌に乗せて言うフレーズで、
「コスプレイヤーだと言っておいて、結局水着になるグラドル」
をクサしているくだりがあるのだが、
普通に考えて雑誌のグラビアなどをやる場合、コスプレ一本でやっていくのも大変だし、スタイルが良いなら水着になっても不思議でも何でもない。

あ、今「とある芸人」などとボヤかして書きましたが、「お見送り芸人しんいち」のネタです。

ネタにマジレスするのもナンだが、そのことが「えなこ」や「伊織もえ」のことを言っているのなら、二人ともいまだにコスプレ仕事はやってるでしょう。

あと同じことを何百回も書いているが、「下北の安居酒屋で演劇論を戦わせている売れない演劇人」をバカにする、というのも芸人によくあるのだが、
「やらしといてやれよ」
としか思えない。
だいたい芸人だって芸に熱い人がいて、朝まで「お笑いについて」語るたぐいの人だっているだろう。

具体的に言うと爆笑問題の太田は、学生時代が演劇の「小劇場ブーム」真っ只中だったと思うので、やっかみも含めて「なんだあいつら」という気持ちはあるかもしれない。それくらいすごいブームだったから。猫も杓子も芝居をやる時代、が長く続きましたからね。

でもそれより年齢的に下の芸人だと、何をそんなに憎んでいるのかまるでわからない。
そりゃバンドを組んだり演劇をするヤツくらい、知り合いにいるだろ。
おまえもその中の一人として、お笑い始めたんだろ。

「ユーチューバーおもんない」みたいな話は、言わずもがな。そもそも「おもしろ」の基準が違うのだから、どうこう言っても仕方がない。
80年代頃の寄席芸人が、テレビによく出る芸人を芸人と認めていなかった、という話を小耳にはさんだが、それと同じで、活躍のフィールドも違えば価値観も違うのだから、言ってもしょうがない。

昔のことを思い出すと、固有名詞を挙げて悪口を言い続けた中では、タモリがいちばん影響力が大きかった。
彼が繰り返し文句を言っていたのは「名古屋」、「ミュージカル」、「さだまさし」だった。どれも理由があるようなないような感じだったが、SNSもない時代で、そこまでこれらのことにムカついたことはない。

ま、言ってしまえば「どうでもいい」からだ。
さだまさしだってタモリにどうこう言われたからコンサートの動員が落ちた、とかそういう話はないだろう。

名古屋もミュージカルもさだまさしも、「敵」としてある程度巨大だ、というのも、聞いていてあまり不快にならない理由だったと思う。

もしもタモリが、現在、飯尾とかインディアンスとかを突然、罵りだしたら目も当てられないし、恐怖すら感じるだろう。その必要性がなさすぎて。

今の芸人に対して、何も「権威に反抗しろ」とか言うつもりはないのだが、悪口を言う相手が小物すぎると、弱い者いじめに見えて不快な気分になる。

思い起こせば、80年代頃はだれでも「ファッションがダサい」ということでメチャクチャ言われた時代だった(話が急展開)。
あまりだれも言及しないのだが、80年代サブカルには「ファッション」が組み込まれていた。もちろん「80年代サブカルっぽい、ファッション的なダサさ」というものもあったかもしれないが、とにかく「ファッションがダサい」ということが、その人間の存在価値に関わるくらいの言われ方をしていた。

今は「ファッションがダサい」みたいな言い方はないので、悪口を言う場合、相手の存在価値の全否定みたいになってしまう。
そして悪口を言う者に「おまえ、相手を全否定できるほどのモンか?」とつい思ってしまうのであった。

小物VS小物みたいな図式になるのが、正直観ていられない。

それと、芸人がだれかの悪口で笑いを取る場合、その芸人のファンまで「悪口を言われる芸人は言われて当然」みたいに、理解したフリをしないとファンと認められないのではないか、と思ってしまいそうでこわい。

最後に、今の「悪口芸」がピンとこないのは、おそらく芸能界というかネットもそうだが、そういうもろもろのルールを守って、言っちゃいけないところを避けて避けて、選んで選んで「大丈夫そう」な人の悪口を言っているからだろう。

宮迫への悪口などは、その典型だ。
宮迫に対してどんなに悪口を言おうと、言う側にデメリットがない。

私、宮迫は自分の悪口を言うヤツ(ある程度、名を知られているヤツにかぎる)に対して、最終手段としては、大ナタかなんかで殴りかかって重傷を負わせることしかないと思う。
殺しちゃったら死刑になっちゃうからやめた方がいいが。
(大ナタで重傷を負わせても大事だよ)

というか、もともとツッコミ役だった宮迫が、ユーチューバーになって「いじられ側」に回っているのが観ていられない。
でも、宮迫が自分の悪口を言うヤツを、自分で大ナタで両断するより、ヒカルとホトちゃんが二人で協力して、宮迫を嘲笑したヤツに襲いかかって〇〇してしまい、その後、返り血を浴びた顔でガッシリと握手をかわしたら、おれは感動で泣いてしまうかもしれない。

そのとき、せいやは再びズームでちんこを出していたら完璧だ。

おまえが相手を 斬ったとき
おれは チン出した

これは「ちゃんぴおんず」の「ちょんとすなよ」のネタのパクリです。

面白いでしょ。

笑え!!!!!!!!!!!!

それでは爆死します。

おしまい


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