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「夏だねぇ」とかぜんぜん思わない銀色の狼が銃口を突き付ける

自分は、受験勉強のやりすぎでアタマがおかしくなってしまったことで有名だ。

そういえば、私が子供の頃は、「近所の〇〇さんところの息子さんは、東大目指して受験して、落ちたショックでアタマがおかしくなった」みたいなウワサがよく流れていた。

「東大生(あるいは東大卒)にまつわる都市伝説」も多かった。
「ニワトリを描け、と言われて足を四本書いた」とか、
「入社式(あるいは新婚旅行など)に母親が付いてきた」とか。
そういう世間のやっかみから来る、「東大生は奇人変人」というイメージを覆したひとつの要素が、「東大王」という番組だったんだろうな。

あ、「夏」をテーマにしようと思ったのに関係ないこと書いちゃった。

昨日はそれほど暑くなかったが、それでも7月も半ばともなれば、
「夏だねぇ!」とか、
「もうすぐ本格的な夏が来るね!!」
みたいなこを言っている人も多い。

しかし個人的にそんなことを思ったことは一度もない。

恨み……。

子供のころから「夏を制する者は受験を制す」と言われて毎日まいにち、勉強させられ、勉強させられ、目に入ってくるのは塾講師の鼻毛くらいだった。

しかも女性の。
鼻毛は1キロメートルくらいあって、塾の窓から地平線の向こうまでつながっていた。
地平線の向こう側にまで伸びていたが、その先がどうなっているのかわからなかった。

一説によると、地平線の向こう側に「執事」みたいな人が立っていて、その鼻毛の先端をつまんでずっと待っているのだという。

スーパーの弁当が半額になるのを……。

おしまい

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